研究課題
挑戦的研究(萌芽)
本研究は、従来の神経計測法(体外培養下や臓器外における記録等)では決して分かり得ない、臓器組織の内部における神経線維終末の動態(生体情報の感知, 細胞機能の調節)という未開の領域を、独自の先端的神経計測技術(生動物2光子末梢神経イメージング, MEMS神経マイクロマシン)によってリアルタイムに計測し解明することを目指す。がん組織や胸腹部臓器に分布する末梢神経を対象として、実施する。
自律神経は、脳と全身の臓器(内臓、器官)をつなぐケーブルであり、脳から個々の臓器へ向かって命令信号を電気信号として送って、臓器機能を調節します。本研究では、従来の方法では計測困難であった、自律神経の個々の線維の動態や、組織内部における神経の動態を理解するための神経計測技術を開発したり、神経を可視化解析することに挑戦したところ、自律神経を細胞レベルで捉えたり、目で見ることが出来ました。また、がんにも自律神経が分布する様子を観察しました。
自律神経系は、曖昧に捉えられがちですが、本研究では、自律神経系を、個々の神経細胞レベルで、自律神経を実体のあるものとして捉えました。自律神経系は、健康や生命を維持する役割を担い、病態とも深く関わります。従って、本研究で開発した、自律神経線維の活動を解析する方法は、健康を支える自律神経の働きをより深く理解したり、様々な病気の仕組み(病態生理)を解明する上においても、役に立つように期待されます。
すべて 2021
すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 2件)
Acta Neuropathol Commun.
巻: 9 号: 1 ページ: 29-29
10.1186/s40478-021-01124-7
120006995391
Biochem Biophys Res Commun.
巻: 557 ページ: 199-205
10.1016/j.bbrc.2021.03.172