研究課題/領域番号 |
20K21898
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分90:人間医工学およびその関連分野
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
石田 竜弘 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(薬学域), 教授 (50325271)
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研究分担者 |
異島 優 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(薬学域), 准教授 (00457590)
安藤 英紀 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(薬学域), 特任助教 (00735524)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2021年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2020年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | イオン液体 / 経口投与 / 腸管吸収 |
研究開始時の研究の概要 |
中分子医薬品であるバイオ医薬品の経口投与技術の開発が切望されている。最大のバリアである小腸での吸収性を改善させるため、界面活性剤、キレート剤などの透過促進剤が提案されてきたが、中分子医薬品の吸収改善には至っておらず、実用化に進む可能性のある技術の開発は未達である。本研究では、バイオ・医療応用がなされていないイオン液体をキャリアとし、腸管上皮細胞の突破という最も大きな課題を解決し、中分子医薬品の経口投与法を開発する。
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研究成果の概要 |
本研究では、中分子医薬品の新規経口投与法を開発した。見出したイオン液体は、対象のペプチド性中分子をよく溶解させ、溶解したペプチドを保存中の分解から保護するとともに、ペプチドを腸管内へ直接投与した際には吸収促進作用を示すことを確認した。さらに、培養Caco-2細胞をモデルとしてイオン液体のペプチド性中分子の透過促進機構について検討したところ、細胞間のタイトジャンクションの形成に寄与するタンパクの一過性の発現抑制が生じていることが示され、イオン液体による腸管吸収向上には細胞間の隙間が重要な役割を果たしていることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
中分子医薬品の経口投与技術の開発が切望されている。最大のバリアである小腸での吸収性を改善させるため、界面活性剤、キレート剤などの透過促進剤が提案されてきたが、中分子医薬品の吸収改善には至っていない。本研究では、イオン液体をキャリアとし、腸管上皮細胞の突破という最も大きな課題を解決できる可能性を示すことができた。注射でしか投与できない中分子医薬品を経口投与製剤化できる可能性が示唆されており、患者や介護者、医療関係者にとってのメリットは非常に大きい。
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