研究課題/領域番号 |
20K21905
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分90:人間医工学およびその関連分野
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研究機関 | 静岡県立大学 |
研究代表者 |
浅井 知浩 静岡県立大学, 薬学部, 教授 (00381731)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2021年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | drug delivery system / マイクロディスク / 好中球 / 炎症 / 脳梗塞 / superoxide dismutase |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、脳梗塞の病態進行に合わせた治療法を開発することを目的とし、好中球を用いた独創的な治療技術を開発する。好中球は、脳梗塞急性期から修復期にわたって脳に浸潤し、障害部位の修復に関与することが知られている。本研究では、好中球を担体にして細胞保護作用や神経再生作用を示すタンパク質を障害部位に送達するためのシステムを開発し、画期的な脳梗塞治療に繋げる。細胞に薬を載せる創薬アプローチは、次世代の薬として期待が大きい細胞医薬の付加価値を高めるものである。
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研究成果の概要 |
本研究では、脳梗塞治療のためのdrug delivery system(DDS)の構築を目的とし、好中球を薬物担体として用いるNeutrophil-mediated DDSに関する研究を行った。乳酸-グリコール酸共重合体(PLGA)が主成分のマイクロディスクを作成し、好中球表面に搭載した。マイクロディスクを載せた好中球の遊走能を評価し、搭載による遊走能への影響はほとんどないことを示した。同好中球を炎症モデルマウスに投与したところ、炎症部位に集積性を示すことが示唆された。今回、Neutrophil-mediated DDS technologyを開発するための基盤となる研究成果が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生細胞を薬物担体として用いるDDSに関する基盤研究は、これまでにない斬新なDDS医薬の創製に貢献するものであり、さらには細胞医薬の効果を高めるための研究の発展に繋がるであろうと期待される。Neutrophil-mediated DDS technologyの開発と治療応用に関する本研究は、細胞医薬が拓く未来の医療のさらにその先を見据えた挑戦的な取り組みであるといえる。
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