研究課題/領域番号 |
20K21914
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分90:人間医工学およびその関連分野
|
研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
中村 真紀 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 研究グループ長 (00568925)
|
研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 転移性骨腫瘍 / ナノカーボン / ビスホスホネート / リン酸カルシウム / 破骨細胞 / 複合ナノ粒子 |
研究開始時の研究の概要 |
転移性骨腫瘍では、骨に到達したがん細胞が破骨細胞を活性化して増殖することで骨の損傷が進み、患者のQOLを著しく低下させる。本研究では、患部において破骨細胞の活性を低下させ、骨の再生を促進することのできる転移性骨腫瘍治療システムの創製に挑戦する。具体的には、それ自身も破骨細胞の抑制効果を有すると考えられるナノカーボンに、治療薬などを搭載した複合ナノ粒子の作製と評価を行い、同ナノ粒子の設計指針を明らかにするとともに、その効果を細胞実験により実証する。
|
研究成果の概要 |
転移性骨腫瘍では、破骨細胞の活性化により骨の吸収が過剰に進行する。本研究では、新たな転移性骨腫瘍治療システムの創製に向けて、薬剤キャリアとして有望なナノカーボンに治療薬(骨吸収抑制剤)を搭載した複合ナノ粒子を作製した。その際、骨の主要無機成分であるリン酸カルシウムを仲介させることにより、ナノカーボンと骨吸収抑制剤の複合化に成功した。また、細胞実験により、作製した複合ナノ粒子が強力な破骨細胞抑制効果を示すことを実証した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
転移性骨腫瘍では、骨に到達したがん細胞が破骨細胞を活性化することで骨の吸収や損傷が進み、患者の生活の質(QOL)を著しく低下させる。本研究では、患部において破骨細胞の活性を低下させ、骨の再生を促進することのできる転移性骨腫瘍治療システムの創製に向けて、ナノカーボンに骨吸収抑制剤を搭載した複合ナノ粒子の作製法を確立した。本複合ナノ粒子は、骨吸収抑制剤の単独使用に比べて、少量の薬剤の使用で破骨細胞抑制効果を発揮したことから、副作用の少ない新たな治療法への応用が期待される。
|