研究課題/領域番号 |
20K21925
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0101:思想、芸術およびその関連分野
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研究機関 | 東京藝術大学 |
研究代表者 |
小山 晋平 東京藝術大学, 美術学部, 講師 (40884242)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 美術解剖学 / 絵画 / 美術 / 解剖学 / 鳥類 / 解剖図 |
研究開始時の研究の概要 |
美術作品を制作する際に、描く(彫刻する)対象の内部構造を知り、表現をゆたかにする。美術分野への科学的(医学や生物学など)知識の応用を行う学問が美術解剖学である。美術解剖学で教材として使用されるものの一つに美術解剖図が挙げられる。美術解剖図は様々なサイズ、技法、表現方法があり、美術表現のモチーフとなる、ヒト、ウマ、イヌなど様々な動物対象として製作されている。しかし現状、鳥類の美術解剖図は少ない。解剖図制作の基準や方法が確立されていないことが一因である。そこで解剖図の調査、実際の解剖とデッサン、解剖図製作を通して、製作上で必要な基準を示す。
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研究成果の概要 |
美術作品の制作に有用な解剖学の知識の学問体系を美術解剖学と呼ぶ。教材として解剖図が使用されているが、人体の解剖図に比べその他の動物、特に鳥類の解剖図が少ない。美術作品の主題としては鳥類を含む動物は多く用いられるが、解剖図が少ないことは教育の場での資料の不足、質の低下を招きかねない。そこで良質な教材としての美術解剖図の制作方法を、実際の制作を通じて確立を目指した。美術解剖図を制作するにあたり、さまざまな種の解剖と写真撮影、また標本の調査、作成を行った。その成果として一般書の共著を出版した。解剖図の制作法は多様なアプローチが考えられるため、制作した図をSNS上で発信し、フィードバックを得ている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
美術解剖学で不足していた動物分野の教材の充実。研究過程で製作した解剖図を使用し、一般書の出版、またSNSで広く公開したことによる教育普及効果が見込まれる。動物分野で美術解剖学が広がりを見せれば、ひいては美術作品の質の向上につながる。美術分野以外への教材の提供も行い、獣医学などの基礎である解剖の手引きとして使用され、教育の質の向上につながる。新たな解剖図の製作方法の提示による解剖図製作への波及。デジタルで製作することや、CTデータを利用することで解剖図製作の敷居を低くし、解剖図製作が広く行われ質、量ともに増大することが期待される。
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