研究課題/領域番号 |
20K21935
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0101:思想、芸術およびその関連分野
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
篠原 典生 中央大学, 総合政策学部, 准教授 (10882392)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 寺院壁画 / 施餓鬼 / 民間信仰 / 西遊記 / 救抜焰口餓鬼陀羅尼 / 観音信仰 / 宝蔵寺壁画 / 寺観壁画 / 山西省明清建築壁画 / 民間伝承 / 口伝 / 宝巻 / 関帝廟壁画 / VR技術応用 / 五台山 |
研究開始時の研究の概要 |
文殊菩薩の聖地として中国のみならず日本や韓国など東アジア仏教徒の信仰を集めてきた中国山西省五台山にはいまも多くの寺院や道観がある。また多くの壁画が残されており、その内容を調査し「民間宗教」とされてきた宝巻の内容との対比を行い、仏教や道教などの「宗教」としての枠組みを超えた視点からとらえなおすことでその時代の信仰や思想の動向を探るための切り口とする。 また、現在のように移動が制限される状況下で現地調査が行えない場合、VR技術を応用した調査記録を使ってどのような研究が行えるのかを検証し、今後の研究活動に資することを期す。
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研究成果の概要 |
中国山西省宝蔵寺観音殿壁画内容について検討を加え、それが施餓鬼を中心とした内容であることを指摘した。観音信仰や十八羅漢などの仏教的要素のほかに、西遊記などの小説としてまとめられる物語的要素を加えて施餓鬼の功徳を表現し、本尊には施餓鬼を受ける対象としての焔口餓鬼あるいは面燃鬼王が描かれていることを明らかにした。 また、宝蔵寺観音殿壁画の画面構成と日本の黄檗宗が伝える救抜焔口餓鬼陀羅尼経がなんらかの関連性がある可能性を指摘し、東アジア近世仏教信仰の交流の様相を考察するための資料ととして提供する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は中国明清時代の寺観壁画の内容を多角的に考察し、東アジア近世仏教信仰の実像を明らかにしようと試みたものである。中国山西省宝蔵寺観音殿壁画を対象にした研究では中国仏教の信仰内容の検討にとどまらず、日本仏教や民間信仰、明清小説などの領域から広く考察し、東アジア地域の民衆のあいだに広く共有されていた信仰について一定の内容を明らかにした。 特に施餓鬼についてこれまで知られていなかった新たな材料を提供すことができた。
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