研究課題/領域番号 |
20K21955
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0102:文学、言語学およびその関連分野
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研究機関 | 富山大学 (2021-2022) 筑波大学 (2020) |
研究代表者 |
川島 拓馬 富山大学, 学術研究部人文科学系, 講師 (50879666)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | 日本語史 / 文法史 / 名詞 / 仮定条件 / 文法化 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、日本語の接続形式(仮定条件を表す「限り」「場合」)を対象に、歴史的観点から考察を行うものである。種々の資料を調査して具体的な形式の変遷過程を明らかにすることを目指すが、その際、現代語における様相についても調査を行う。これは、歴史的観点からの研究が有効となるような論点を設定するためのものである。次いで、調査によって明らかとなった事実から変化の方向性を見出し、文法変化の様々な事例と照らし合わせることで、接続形式における変化の特質を解明する。更に、近代以降の公的な性格を持つ文章を取り上げ、文法変化と文体的特徴がどのように関係するかについて考察を進める。
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研究成果の概要 |
本研究は日本語の接続形式を対象に、歴史的観点から考察を行ったものである。研究成果としては、接続詞「そのくせ」の変遷について明らかにし、「くせに」と異なる点やその理由について述べた。次いで現代語の「限り」の用法を区分する観点について提案を行い、歴史的研究への足がかりとした。また文法形式と文章ジャンルの関係性について検討を行い、文法研究の精緻化にはジャンルへの注目が重要となることを指摘した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、現代日本語に見られる形式について、それがどのようにして成立し、どのような変遷を経て現在の姿へと至ったのかを明らかにしようとするものである。従って、現代日本語の特徴をより良く理解することへと繋がるものだと考えられる。これは、歴史的研究の意義を強調するものである。更に、文法研究と文章・文体論との接点を探ろうとする試みは近年注目されているが、歴史的研究においてもその重要性を示している点は学術的意義があると言えるだろう。
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