研究課題/領域番号 |
20K21957
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0102:文学、言語学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
山田 彬尭 大阪大学, 大学院人文学研究科(言語文化学専攻), 准教授 (70879965)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 定量的言語分析 / コーパス言語学 / 敬語 / 発話行為 / ベイズ統計学 / 言葉の変異・変化 / 定量的言語研究 / 言語統計学 / 混合効果 / 一般化線形混合効果モデル / 尊敬語 / バリエーション / 丁寧語 / 一般化階層ベイズ / 言語選択 / 尊敬語構文 / ベイズ統計 / 言語変異 |
研究開始時の研究の概要 |
【対象】謙譲語や諸外国語の尊敬語とは異なり、日本語の尊敬語には、複数の候補、すなわち、(a) 到着される, (b) 到着なさる, (c) ご到着される, (d) ご到着なさる, (e) ご到着になる、などが存在する。もちろん、「敬意の程度」が選択要因となることは否めないが、他にも「動詞」、「アスペクト」、「文の種類」などの要因が選択を左右しているとも考えられる。これら諸要因の影響力の大小や関係を統計モデリングで明らかにし、その理由について理論化を図る。
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研究成果の概要 |
本研究プロジェクトは、第一に、一般化階層ベイズという統計手法を用いてコーパスデータを分析し、敬語構文の用法を客観的に探索・記述すること、第二に、分散形態論の枠組みで「なぜ敬語が競合するのか」を理論化すること、を二大柱に進められた。現在の言語学ではどの先行研究においても用いられたことのない最先端の統計手法を用いて、敬語の歴史的変化の問題を明らかにし分散形態論における言語変化に大きく道筋をつけた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
敬語の研究に限らず、複数の言語表現がどのように選択されているのか、また、歴史的にその選択傾向がどのように変化していくのか、という問い自体は、これまで様々な研究者が向き合ってきた重要な問いであるが、これまで利用されてきた研究手法は、初等統計学の域を出ず複雑な現象を理論的に分析するために必要な適切な量的分析の礎は非常に脆弱であった。しかし、本プロジェクトが成就したことで、最先端である統計手法がどのように言語分析に応用できるのかについて後続研究の範となるモデルケースを示すことができた。
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