研究課題/領域番号 |
20K21967
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0102:文学、言語学およびその関連分野
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
内堀 奈保子 日本大学, 危機管理学部, 准教授 (30632294)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | Elizabeth Palmer Peabody / 米文学 / 東洋思想 / 超絶主義 / トランスナショナル / 19世紀米国女性 / Unitarian Universalist / Universal language / 東洋言語 / universal language / アメリカ文学 / 女性 / 文学史 / 19世紀米国 / 女性作家 / Elizabeth Peabody |
研究開始時の研究の概要 |
女性の社会的な自己実現が非常に制限されていた19世紀米国で東洋思想を修養した米国女性の作品に着目し、彼女たちが当時はまだ異端として憚られていた東洋思想に関心を持ち、受容していった背景を考察する。本申請では、米国で初めて仏教の翻訳をした19世紀米国の作家、エリザベス・パルマー・ピーボディ(1804-1894) の作品における東洋の表象のされ方とその意義を明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究では、米国で初めて仏教の翻訳をし、東洋思想に深い関心を寄せた19世紀米国の作家、エリザベス・パルマ―・ピーボディ(1804-1894)の著述を分析することにより、米国における東洋思想の受容と当時のジェンダー状況との関連を考察した。その結果、ピーボディのトランスナショナルな思想と多元主義的な思想の背景には、社会的な自己実現が非常に制限されていた19世紀米国女性を取り巻くジェンダー状況の影響が色濃く反映されていることが浮き彫りになった。考察の結果は、国内学会や地域への公開講座で研究発表を行い成果とした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
米国作家における東洋思想の受容を、これまでほとんど研究されてこなかった女性の思想家を通して辿りなおす本研究は、アメリカ文学史・思想史の偏向を補填し、深化させ得る、学術的に意義のあるものと考えられる。さらに、ピーボディのトランスナショナルな思想と多元主義的な思想を明らかにすることで、現代の世界秩序と人間の生のありようを考える今日的な視座が提示されており、社会的にも本研究は重要な意義を持っていると考える。
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