研究課題/領域番号 |
20K21971
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0102:文学、言語学およびその関連分野
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研究機関 | 岡山大学 (2021-2023) 愛知淑徳大学 (2020) |
研究代表者 |
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 座頭 / 語り物 / 口誦形式理論 / フォーミュラ / 口承文芸 / 宗教儀礼 / 書記性 / 口頭性 / 俊徳丸 / 小敦盛 / 九州 / 語り物文芸 / 『小敦盛』 / 『平家物語』 / 『一ノ谷』 / 『小栗判官』 / 『菊池くずれ』 / 盲僧琵琶 / 琵琶弾き |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、第一に、九州地方の座頭による語り物の生成・変容の仕組みを明らかにすること、第二に、九州の座頭による語り物文芸の特徴と、素材・形式・音楽構造の共通性という観点から繋がりを持つ、その他の語り物文学のジャンルとの関係を解明すること、第三に、日本の民俗文化史と芸能史における位置付けを明確にすることである。 世界でも数少ない語り物文芸の一次資料として価値が高い兵藤裕己の資料を用いて得られる本研究の知見は、日本における語り物文芸の形成・歴史的展開の理解を促す一助となり、また、国際的な口承文芸研究の発展にも寄与するものとなる。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、兵藤裕己が九州地方の座頭から蒐集・記録した200本以上に及ぶ音声・映像資料を対象として、詞章・旋律構成の分析ならびに現存する語り物テキストとの比較により、第一に、九州地方の座頭による語り物の生成・変容の仕組みを明らかにすること、第二に、九州地方の座頭による語り物文芸の特徴と、素材・形式・音楽構造の共通性という観点から繋がりを持つ、日本のその他の語り物ジャンルとの関係を解明すること、そして、第三に、九州地方の座頭による語り物文芸の日本民俗文化史および日本芸能史における位置付けを明確にすることであった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
口誦形式理論は、世界の多くの研究者によって適用されてきた一方、同時に補強・再検討も加えられたが、未だ十分に理解されていないところも多々ある。 こうした現状を承けて、KHALMIRZAEVAは、座頭による語り物文芸を口頭文化の一事例として、フォーミュラの習得・生成と、語り物の生成・継承・伝播の仕組み、及び語り物文芸の書記性と口頭性等、語り物文芸の本質に関わる諸問題の解明を目指した。本研究は、日本における語り物ジャンルの実態・形成・歴史的展開を明確にするだけでなく、他地域の語り物研究に適用可能な法則・事例を提供し、口誦形式理論を補完・補正することで、国際口承文芸研究に貢献するものとなった。
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