研究課題/領域番号 |
20K21972
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0102:文学、言語学およびその関連分野
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
柳川 響 同志社大学, 文学部, 助教 (50876802)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 蒙求 / 平安時代 / 漢文学 / 聾瞽指帰 / 漢籍 / 古注 / 空海 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、『蒙求』の古注である国立故宮博物院蔵上巻古鈔本(平安末期書写)と真福寺宝生院蔵下巻古鈔本(鎌倉末期書写)を用いて、平安時代の漢文学が『蒙求』の古注をいかに受容したかということを明らかにする。その端緒として空海の『聾瞽指帰』を取り上げる。そして、以下の三点について研究を行う。①空海が『蒙求』を用いて『聾瞽指帰』を著述した可能性を検討する。②『蒙求』の標題を基に中国故事を横断的に収集し、古注と他の漢籍とを比較することで本文のデータを整理する(⇒研究基盤の構築)。③②のデータを用いて、平安時代の漢文作品がいかなるテキストによって故事を受容しているか検証する。
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研究成果の概要 |
本研究では、『蒙求』の古注が平安時代の漢文学にどれほど影響を与えていたか、『蒙求』受容の実態を解明することを目的として、①空海が著した『聾瞽指帰』に『蒙求』の影響が見られるかを検討し、②『蒙求』の標題を基に中国故事を横断的に収集して研究基盤を構築し、③平安時代の漢文学がいかなる漢籍によって故事を受容していたかということについて考察することを目指した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
『蒙求』の古注は平安時代の文学に大きな影響を与えたとされるが、具体的な例もあまり指摘されておらず、実際にはどれほど影響したか、その実態は不明瞭なままであった。本研究では、空海の『聾瞽指帰』をきっかけとして、平安時代の漢文学における『蒙求』の受容について実証的に検討した点において学術的な意義がある。また、『蒙求』の標題を基に故事を横断的に整理し、研究基盤を構築することは文学研究以外の分野にも有益であると考えている。
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