研究課題/領域番号 |
20K21982
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0102:文学、言語学およびその関連分野
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研究機関 | 筑紫女学園大学 (2022-2023) 東京外国語大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
村上 明香 筑紫女学園大学, 文学部, 講師 (20880686)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 女性雑誌 / 近代インド / 女性の表象 / ウルドゥー文学 / 女性表象 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、20世紀初頭にウルドゥー語で刊行された主要な女性雑誌『Khatun』『Ismat』を対象に女性の表象の分析を行い、その特徴と変容の過程を明らかにすることを目的とする。さらに、当時の社会状況とも照らし合わせて考察を試みる。本研究の意義は、既存の研究が看過してきた女性の表象を補填し、その歴史的変容を明らかにすることで女性の役割や社会との関わりと再検討しようとする点にある。
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研究実績の概要 |
①資料の収集。本研究は、分析資料となる女性雑誌の収集が重要な位置をしめるが、新型コロナウイルスの蔓延により、なかなか思うように現地での調査をすすめることができなかった。そんな中、2022年度の2月よりようやく現地での資料調査を開始することができ、結果としてKhatoon誌は刊行された全126号中114号分、Ismat誌についても対象となる79号中33号分のデータを収集することができた。最終年度は、パキスタンのカラチとインドのデリーおよびボーパールにおいて文献調査を実施したが、特にパキスタンでの調査は本科研始まって以来初の実施となり、インドでは入手できなかった資料を発見することもできた。 ②デジタルカメラで収集した画像の整理、分類。収集した資料については、書き手の性別、プロフィールに加え、記事から読み取れる女性表象の分析を進めている。しかし、前述したように現地での調査が遅れたことから十分な分析を行うことができなかったため、本科研の後継研究にあたる「ウルドゥー語女性雑誌の伝記記事における女性表象の変容と「近代」」(課題番号24K21006)で引き続き分析、成果を発表していきたいと考えている。 ③現地研究者と以下に関する情報、意見交換。①ウルドゥー女性文学 ②インド・パキスタンの女性問題全般 ③近代ウルドゥー語女性雑誌関連研究動向について、現地研究者との情報、意見交換を行った。①および②に関しては、『初期ウルドゥー語小説に描かれる「愛」と「近代化」―タワーイフとの関係に焦点をあてて―』のタイトルでワーキングペーパーが刊行されたほか、19世紀から20世紀初頭のウルドゥー語小説にみられる女性観についてまとめた本がインドの出版社より出版(2024年中にウルドゥー語で出版予定)されることが決まっており、現在原稿の執筆を終え、構成を行っているところである。
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