研究課題/領域番号 |
20K21984
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0102:文学、言語学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
近藤 美佳 大阪大学, 大学院人文学研究科(外国学専攻、日本学専攻), 講師 (20875091)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 母語 / 継承語 / 外国にルーツをもつ子ども / 在日ベトナム人 / 多文化共生 |
研究開始時の研究の概要 |
公立小学校内に設置された外国ルーツの子どもたちの支援教室の活動を、在籍校の他の児童に向けて公開・共有する試みを実施し、以下の3点の実現を目指す。 1)外国ルーツの子どもたちの母語・母文化に対する興味関心や誇りを高める 2)在籍校の他の子どもたちの他言語・他文化への興味関心や尊重の気持ちを高める 3)学校・地域全体の「多文化共生」の意識を高める 本研究により、公立学校内に外国にルーツをもつ子どもたちが母語・母文化を学ぶ場所を設けることによって学校全体の「多文化共生教育」を実現する具体的な手法を提案する。
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研究成果の概要 |
本研究では、公立小学校内に設置された外国ルーツの子どもたちの母語教室の活動を、在籍校の他の児童に向けて公開・共有する試みを実施することの意義・効果を検討した。 本研究を通して、母語教室に集う子どもたちの間に存在する多様性を尊重することの重要性を再確認することができた。また、その多様性をあるがままに母語教室の外に「開」くことによって、在籍校の教員や子どもたちが「外国人」対「日本人」という二項対立的な見方からの脱却に繋がる学びを得る可能性を見出すことができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
公立学校に設置された母語教室の在り方を再検討したことが、本研究の社会的意義である。 「〇〇にルーツを持つ子ども」を一括りにするのではなく、子どもたちの間にある多様性を尊重すること、また、「〇〇語の習得を目指す」のではなく、子どもたちが持つすべての言語能力や文化の知識を活かすことを目指した教室活動の一例を示した。そして、それを外国籍の児童・生徒だけのための「閉ざされた活動」から、他の児童・生徒や教員とともに取り組む「学校全体の活動」へと転換することによって、「多文化共生教育」の実現に繋がり得る可能性を示した。
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