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セルジューク朝進出期におけるビザンツ領アルメニアの社会と文化の変容

研究課題

研究課題/領域番号 20K22022
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0103:歴史学、考古学、博物館学およびその関連分野
研究機関岡山大学

研究代表者

仲田 公輔  岡山大学, 社会文化科学学域, 講師 (10872814)

研究期間 (年度) 2020-09-11 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワードアルメニア / ビザンツ / セルジューク朝 / キリスト教 / 聖遺物 / 歴史叙述 / 聖遺物崇敬 / 境域 / ヴァスプラカン王国 / 聖人崇敬 / 東方キリスト教 / シャッダード朝 / ムサ―フィル朝 / サージュ朝
研究開始時の研究の概要

本研究は主にアルメニア語写本コロフォン(奥付)、碑文、歴史叙述等を用い、11世紀のセルジューク朝のビザンツ領アルメニアへの進出過程に「下から」もアプローチすることで、現地の人々が新たな支配者と多様な関わり方をし、それが様々な方向性での現地の社会・文化の変動に繋がったことを明らかにする。従来の当該時代・地域の研究が上層での支配のあり方を中心に扱ってきたのに対し、本研究は大枠の政治的変動の中での地域社会・文化の変容にも着目する点に新規性がある。加えて本研究は文化やアイデンティティの形成を周辺世界との相互作用の中で考察する重要性を示すものであり、他の境域研究とも比較可能なものになると考えられる。

研究成果の概要

本研究は主にアルメニア語写本コロフォン(奥付)、碑文、歴史叙述等を用い、11世紀のセルジューク朝のビザンツ領アルメニアへの進出過程にアプローチすることで、現地の人々が新たな支配者とどのように関わり、その社会・文化を変容されていったのかを明らかにした。結果、不透明な状況の中でいまだにビザンツとの結びつきを重視する人々がいた一方で、軍事支援を見込めないビザンツに見切りをつけ、セルジューク朝に対して新たな秩序をもたらす存在として期待を寄せる人々も存在していた。文化的状況も政治的状況と結びついており、ビザンツ文化が重視され続けながらも、その影響を排除したアルメニア独自の要素が強調される向きも見られた。

研究成果の学術的意義や社会的意義

従来の当該時代・地域の研究が上層での支配のあり方を中心に扱ってきたのに対し、本研究は大枠の政治的変動の中での地域社会・文化の変容にも着目する点に学術的新規性がある。加えて本研究の成果は文化やアイデンティティの形成を周辺世界との相互作用の中で考察する重要性を示すものであり、他の境域研究に示唆を与え、比較可能なものになると考えられる。
社会的意義に関しては、グローバル化の中で異文化の接触と交流の重要性が増す中、過去の文化交流の事例を現在の相対化の視座として持ち出す際の重要なケースを提供する意義があると考えられる。

報告書

(4件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2023 2021 2020

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] 10世紀におけるアルメニア=ビザンツ関係と聖人崇敬2021

    • 著者名/発表者名
      仲田 公輔
    • 雑誌名

      『西洋史研究』新輯

      巻: 50 ページ: 30-52

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 【書評】小林功『生まれくる文明と対峙すること』2021

    • 著者名/発表者名
      仲田 公輔
    • 雑誌名

      『史学雑誌』

      巻: 130-2 ページ: 85-97

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 王たちがアルメニアを去って―ビザンツ併合後のヴァスプラカン(11-12世紀)2023

    • 著者名/発表者名
      仲田公輔
    • 学会等名
      日本ビザンツ学会第20回大会 2023年3月25日
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] Fighting and Negotiating with the Arabs2021

    • 著者名/発表者名
      Kosuke Nakada
    • 学会等名
      Arabs and Arabia in Byzantine Literary Sources
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 10世紀におけるアルメニア=ビザンツ関係と聖人崇敬2020

    • 著者名/発表者名
      仲田 公輔
    • 学会等名
      西洋史研究会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書

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公開日: 2020-09-29   更新日: 2024-01-30  

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