研究課題/領域番号 |
20K22023
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0103:歴史学、考古学、博物館学およびその関連分野
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
松岡 弘之 岡山大学, 社会文化科学学域, 講師 (30877808)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ハンセン病 / 当事者運動 / 自治 / 民主主義 / 地域社会 / アーカイブズ / ジェンダー / 戦後民主主義 / 総力戦 |
研究開始時の研究の概要 |
長島愛生園自治会・国立ハンセン病資料館(東京都)等が所蔵する資料のなかから、主として1940年代から1950年代にかけての長島愛生園自治会の活動に関連する記録を調査・撮影・収集する。ここで得られた資料にもとづき、療養所に関わった多様な主体の活動を評価・分析しつつ、1953年のらい予防法改正反対運動を中心とした戦後民主主義のもとにおける患者運動の歴史的意義を明らかにする。
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研究成果の概要 |
1930年にわが国初の国立ハンセン病療養所として設置された長島愛生園入所者自治会(岡山県瀬戸内市)が所蔵する記録の調査を実施し、おおむね1930年代から2010年代にかけての4,364点の文書の存在を確認した。これに加えて、長島愛生園が所蔵する療養所運営に関する記録や入所者・職員の手記などを収集・分析することで、1940年代から50年代という戦中・戦後のハンセン病療養所におけるさまざまな当事者運動の歴史的展開過程とその意義について考察した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ハンセン病療養所の患者運動のなかで作成・保存された記録に加えて、療養所の運営に関する記録、入所者・職員らの資料を分析することで、戦中から戦後の療養所では治療薬や社会の変化を踏まえたさまざまな改革の方向性があったことを確認し、隔離の継続を定めた1953年のらい予防法改正にむけた動向を従来よりも多面的に捉えることができた。本研究で作成された長島愛生園入所者自治会の資料目録は今後啓発拠点施設で調査分析の基礎資料として活用されるなど、ハンセン病問題の歴史的継承にむけた基盤構築にも貢献した。
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