研究課題/領域番号 |
20K22030
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0103:歴史学、考古学、博物館学およびその関連分野
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
市木 尚利 立命館大学, 衣笠総合研究機構, プロジェクト研究員 (10876105)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 様式 / 技術様式 / ワウラ様式 / チャンカイ様式 / 技術交渉 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、南米ペルー中央北海岸地域における、後8世紀「ワウラ様式」から12世紀「チャンカイ様式」への変容と土器工人間の技術交渉経路・範囲の変化の対応関係を明らかにすることにある。そのため令和2年度から3年度にかけてワウラ様式ならびにチャンカイ様式土器の形態、図像文様、製作技法の様式的特徴を明らかにし、様式変化の背景にあるペルー北海岸やペルー南部地域と技術交渉・経路及びその変化を明らかにすることを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究はペルー中央北海岸地域における後8世紀「ワウラ様式」から12世紀「チャンカイ様式」への変容と土器工人間の技術交渉範囲変化の相関関係を明らかにすることにある。ペルー南部からのワリ帝国拡大期にワウラ様式が成立した。ワリ帝国衰退後、どのようにワウラ様式からチャンカイ様式へ変化し定着したかを解明するために、両様式の器構構成、図像文様、成形・器面調整を分析し比較を行った。また、ワリ様式やペルー北海岸の土器様式に関する先行研究の成果とも比較を試みた。結果、ワウラ様式はペルー南部及び北海岸とは部分的な技術交渉を背景に製作され、チャンカイ様式の製作には北海岸との継続的な技術交渉があったと考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肉眼観察のみならずX線CTによる画像撮影と分析を行った。また土器底部の表面にのこる明確な痕跡がある場合にはレプリカを作成し、土器表面そのものとレプリカについてマイクロスコープ及び走査型電子顕微鏡による観察と実体顕微鏡画像撮影を行い詳細な分析を実施した。オンラインを中心に数度の打ち合わせや定期的研究報告を行い研究状況の進捗や成果を共有した。土器の成形技法についてはこれまでの想定ではなく、科学的に解明することができた。また、土器に観察される布圧痕を科学的分析を実施した事例報告はなく、実施そのものに大きな意義があった。事例研究であるが織パターンや織技を明らかにすることができた。
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