研究課題/領域番号 |
20K22089
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0107:経済学、経営学およびその関連分野
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研究機関 | 千葉大学 (2022) 一橋大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
高橋 宏承 千葉大学, 大学院社会科学研究院, 講師 (00876972)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 組織内ネットワーク / マルチエージェント・シミュレーション / ネットワーキング行動 / 創発現象 / 組織内孤立 / 外向性 / 情報共有行動 / 情報専有行動 / ネットワーク創発 / 情報共有 / ネットワーク / 組織 / 創発プロセス / 社会ネットワーク分析 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、組織における個人間をつなぐ様々な組織内のネットワークがどのように創発されるのかを主たる問いとして設定する。多様な人間の行動や意思決定とそれらの相互作用に基づいて、組織内のネットワークは創発する。この人間の行動をモデル化し、マルチエージェント・シミュレーション法を用いて、仮想のエージェントをコンピュータ上で相互作用させる。その相互作用から組織内で個人間がつながり、結果としてネットワークがどのように創発するのかをシミュレーションの時間経過とともに分析する。この分析を通じて、組織内のネットワーク創発メカニズムを明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究では、組織構成員がどのように組織内でネットワークを構築しているのかのプロセスを分析することを研究課題として設定した。この課題にアプローチするために、3つのサブ課題から研究を行い、いくつかの成果が得られた。それらのサブ課題を通じて得られた成果は、3つある。1つ目が、孤立点研究を通じた外向性の低い構成員同士の集団形成効果がネットワーク創発と孤立点の生成に影響を及ぼしていることを明らかにした点である。2つ目が、情報共有行動と情報専有行動が独立してネットワーク創発にかかわる情報共有現象に影響を与えていることを示した点である。3つ目が、ネットワーキング行動概念の役割に関する調査を行った点である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果の学術的意義は、データ収集の観点から分析困難なネットワーク創発のプロセス分析をマルチエージェント・シミュレーションを用いて行ったという手法的意義と、組織構成員のパーソナリティと行動、ネットワーク構造を包括的に分析し、それぞれの概念の精緻化とそのプロセスからメカニズムの解明を試みた点にあると考えられる。また、社会的意義としては、組織内のネットワークを創発するプロセスを明らかにすることで、職場での人間関係や組織内孤立、リーダーの選択、効率的な情報共有ネットワークの構築などを考える上で意義がある成果であると考えられる。
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