研究課題/領域番号 |
20K22127
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0107:経済学、経営学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪府立大学 (2021) 千葉商科大学 (2020) |
研究代表者 |
天畠 華織 大阪府立大学, 人間社会システム科学研究科, 准教授 (10879703)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 自然災害 / 気候変動 / 災害被害 / 気候変動適応 / 気候変動の影響 / 国際貿易 / 計量経済分析 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、気候と経済の関係について、経済学的な視点からのアプローチにより自然災害が経済活動に与える影響について明らかにする。気候変動が深刻化するなか、近年、その影響や被害は、農業など一部の産業や地域だけでなく社会経済の様々な側面に顕在化していることが報告されている。そこで本研究では、特に貿易に焦点を当て、自然災害が国際貿易に与える影響について定量的な分析を用いて検討することにより、気候変動の経済的影響に関する新たな側面を明らかにすることを試みる。さらに、災害被害を受ける国や産業の特徴にも着目し、気候変動影響のメカニズム解明に寄与することを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、気候と経済の関係について貿易に焦点を当て、自然災害が国際貿易に与える影響を明らかにするための実証分析をおこなった。研究の結果、輸出国と輸入国の両方で発生した自然災害によって貿易額が減少したことが明らかとなった。また、災害の影響は被災した直後だけでなく、被災後も数ヶ月に渡って続くことがわかった。さらに本研究の結果から、気候変動への脆弱性が高い国では自然災害による貿易損失が生じる傾向にある一方で、適応が進んでいる国においては貿易被害を緩和できる可能性があることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、貿易における自然災害の被害を明らかにしている。気候変動の経済的影響として貿易を扱った研究は未だ数が少ないが、本研究では先行研究ではみられない月次の二国間データを用いてより精緻な分析をおこない、自然災害が貿易に与える被害の大きさを定量的に示している点に意義がある。また、本研究の結果は、気候変動への適応努力が災害による経済被害を軽減するために重要であることを示唆しており、経済発展との両立を視野に入れた気候変動対策を考える上でも意義のある研究結果であると言える。
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