研究課題/領域番号 |
20K22131
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0107:経済学、経営学およびその関連分野
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
岸下 大樹 東京理科大学, 経営学部ビジネスエコノミクス学科, 講師 (90876088)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 政治不信 / 不確実性 / 情報の非対称性 / 学習 / 動学 / 利益団体政治 / 政治信頼 / 政治的エージェンシー / 情報伝達 / サーチ / 公共財供給 / 再分配 / サーベイ実験 / ナイトの不確実性 / エージェンシー問題 |
研究開始時の研究の概要 |
代表民主政治の機能不全の現れとして、しばしば問題視されるのが、既存政治家全体への 有権者の不信である。政治不信がどのように生まれ、変化するかに関する長期的な動学を理論的に明らかにした上で、それが代表民主制及び経済政策に与える影響について分析する。その際、政策を通じた情報伝達と世論の変化の相互作用という観点に着目しながら、(i)政治不信が選挙競争及び政治の応答性に与える影響、(ii)政治不信が再分配政策等の経済政策に与える影響に焦点を当てる。
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研究成果の概要 |
政治不信は民主主義の機能不全を表す現象であると指摘されることが多いが、政治家の行動が政治不信に影響を与え、政治不信の程度が政治家の行動に影響を与えるという相互作用を持つ。そうした動学を描写するモデルを構築し、政治不信の内生的変化が政治家のインセンティブに与える影響、政治不信と利益団体政治が相互作用しながら変化するメカニズムを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
政治不信は代表民主制の機能不全を示唆するものとしてしばしば問題視される。一方で、政治不信の内生的変化はほとんどの数理モデルから捨象されており、政治不信がどのようにして通時的に変化するのか、それは代表民主制にどのような帰結をもたらすかは、理論的にも十分わかっていない。本研究課題ではこのギャップを埋めることを試みた。その結果、政治不信をモデル化する方法を提案し、それを用いて(1)政治不信の内生的変化が政治家の汚職インセンティブに与える影響や(2)利益団体政治と政治不信の相互作用といったトピックに関し知見を得ることができた。
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