研究課題/領域番号 |
20K22139
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0107:経済学、経営学およびその関連分野
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研究機関 | 日本福祉大学 |
研究代表者 |
中野 諭 日本福祉大学, 経済学部, 教授 (80458950)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | マネジメントのスマート化 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、情報通信技術(ICT)を活用したマネジメントの望ましいスマート化を模索するために、経済産業省「企業活動基本調査」の個票データを用いて情報処理や調査・企画を含むマネジメント部門を明示的に扱った生産関数のパラメータを推定し、マネジメント部門を活用した日本企業の生産活動を明らかにする。AIなどICTに関連する技術の進展は、それを活用するマネジメントの価格を押し下げる可能性がある。そこで推定された関数を用い、マネジメント部門における新たなICTの導入が財・サービスの価格や企業の収益などの経済指標に与える影響に関するシミュレーションを実施し、マネジメントのスマート化の評価を行う。
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研究成果の概要 |
経済産業省「企業活動基本調査」のマイクロデータを用いた回帰分析により、マネジメント部門が企業の生産性にプラスに寄与することが示された。また、マネジメント部門の中でもとりわけ本社の研究開発部門および調査・企画部門の貢献度が高いことが確認された。これを踏まえて、時系列産業連関表を基に作成された経済モデルを用い、マネジメント部門のスマート化による生産性の上昇がマクロ経済に与える影響の評価を行った。その結果、生産性上昇による平均的な経済成長率がプラスになることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
マネジメント部門と生産性を結ぶ経路やマネジメント部門の充実が生産性を向上させるメカニズムは十分に明らかにされておらず、これらの経路やメカニズムの解明を扱った本研究の成果は、先行研究を補完するものである。また、新たなICTの導入によるマネジメントのスマート化が経済指標に与える影響を評価する先行研究は見られず、いかなるスマート化が望ましいかという判断材料に乏しい。本研究ではこの影響評価を扱い、マネジメント部門を有する本社機能と経済指標の関係を分析する研究に寄与するものである。
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