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近代教育の場におけるイスラーム社会運動とICT : アジア・アフリカ事例比較

研究課題

研究課題/領域番号 20K22170
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0108:社会学およびその関連分野
研究機関京都大学 (2023)
京都精華大学 (2020-2022)

研究代表者

阿毛 香絵  京都大学, アフリカ地域研究資料センター, 助教 (90876351)

研究期間 (年度) 2020-09-11 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワードセネガル / フィールド調査 / インタビュー調査 / メディアと宗教性 / 宗教団体のSNS利用 / 文献収集 / イスラーム教団 / 教育機関 / オンライン調査 / オンラインインタビュー / 定期勉強会 / 映像人類学 / 先行研究の検証 / ニューメディア / 若者文化 / 文献調査 / 国内フィールド調査 / オンライン勉強会 / オンラインコンテンツ分析 / 記録映像撮影 / オンライン聞き取り調査 / 国内インタビュー調査 / イスラーム / アフリカ / 近代教育 / 社会運動 / ICT
研究開始時の研究の概要

1980 年代以降、アフリカ、アジアの異なる社会においてイスラームの教えに基づく社会改革の動きが活発化した。地域や国によって傾向は異なるが近代教育を受けた若い信者達が中心となって立ち上げた教育改革や政治運動が社会に大きな影響を与えている。これらの運動は1990年代後半よりICTを利用した活動を展開するようになった。中にはテレビ局やメディア媒体を立ち上げ、活動を展開するものもある。本研究はこうした若い世代のイスラーム運動について、自らの専門である西アフリカ(セネガル、コートジボワール、ニジェール)を主な研究対象としつつ日本やインドネシアを含むアジアの事例も比較対象として、比較分析する。

研究実績の概要

1.2023年度は、8月にセネガル、フランスにおいてフィールド調査を実施した。セネガルの調査では、同地のムリッド教団聖地であるトゥーバの教育機関(CCAK)を訪問し、インタビュー調査および今後の研究コラボレーションに関する打ち合わせを行ったほか、シェーク・アンタ・ディオップ大学(ダカール)や、ガストン・ベルジェ大学(サンルイ)においても教員や学生を対象に聞き取り調査を行い、今後の研究成果のまとめへ向け、同地の教育機関や個人、宗教団体などがどのようにSNSやメディアを活用しているかについての調査を進めた。フランスでは、文献収集に加え、IMAF(アフリカ世界研究所)やCNRS(フランス国立科学研究センター)の研究者との研究打ち合わせも行った。
2.上記のセネガル出張に加え、10月28日に都内のモスク(東京ジャーミイ)において国内フィールド調査、映像収録を行うと同時に講演会を開催した。同モスクにおいては、アクションリサーチの一環として10月28日から11月5日まで、上記プログラム「ヤングムスリムの窓」に関わる若い日本のムスリムとの共同でのメディア・映像制作活動についての展示を行い、日本のヤングムスリムについてのケーススタディを進めると同時に慶應義塾大学野中ゼミ・イスラーム研究の学生と合同での発表機会を得た。
3・ 西アフリカのムスリム・メディアが運営するYoutubeやFacebookなどのライブを定期的に視聴し情報収集と分析を続けた。特にセネガルのイスラーム教団の運営するサイトやラマダーン期間中の講演会などを視聴し、データ収集、成果報告へ向けた分析を進めている。
4・ オンライン勉強会と研究発表…上記の調査に加えた。こうした議論も音声/映像資料として活用する予定。また、海外の研究協力者や現地のインフォーマントにオンラインでインタビューを実施している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

今年度は、セネガルにおける調査を実施できたが、一昨年までの新型コロナウイルス感染拡大の影響で、当初予定していたアジア地域におけるフィールド調査の実施をすることができなかった。東南アジア、南アジアで予定していた調査を補うため、専門家の意見や研究成果を参照したり、日本国内で映像やメディアを使った試みを含む新たな手法で研究を進めたりなど、多くの新たな試みや方法論を検討しながら研究を実施した。また、インターネット上での調査を進め、海外の協力者や現地のインフォーマントにオンラインでインタビューを実施も行った。セネガルおよび日本における実地のフィールド調査の結果に基づきながら、当初予定していたアジア地域の情報も二次資料などを活用して補い、今後の研究の総括と成果報告をする予定である。

今後の研究の推進方策

研究成果報告へ向けて、これまでフィールド調査を行ったセネガルを中心としたアフリカ地域の事例を中心とし、アジア地域については研究協力者の協力を仰ぎつつ、これまでの国内における研究調査も考慮し、以下の3点を中心に研究成果をまとめる。
1 アフリカ地域における教育機関やイスラーム団体によるメディアやSNSの利用に関する分析。個人、団体に対してフィールド調査やオンラインインタビューなどを通した研究成果のまとめと、研究成果の発表を行う。
2 国内におけるイスラームコミュニティーに焦点を当てた調査成果の総括と分析。関西圏のモスクや若い信者、イスラーム圏からの留学生などにも焦点を当て分析する。
3 オンラインコンテンツの分析とネットグラフィー…これまでのウェブサイトやSNSに関する観察や、オンラインインタビューに基づき、西アフリカやアジアにおいてイスラーム系のメディア媒体や教育機関が提供しているオンラインのコンテンツの内容に関する言説分析を行う。
国内にいる協力者などにも協力を仰ぎながらそれぞれの地域におけるイスラームコミュニティーのICT利用や教育への影響について調査する。

報告書

(4件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (22件)

すべて 2024 2023 2022 2021 その他

すべて 国際共同研究 (5件) 雑誌論文 (8件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 1件、 招待講演 2件) 備考 (3件)

  • [国際共同研究] Institut des Mondes Africains/The Research Institute for Development/University of Quebec in Montreal(フランス)

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [国際共同研究] Gaston Berger University/Makerere University/Tribhuvan University(セネガル)

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [国際共同研究] 慶應義塾大学(日本)

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [国際共同研究] アフリカ世界研究所(IMAF)(フランス)

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [国際共同研究] 国立ガストンベルジェ大学(セネガル)

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 現代社会における宗教性に関する アフリカ・アジア比較研究の可能性 ―認識論的視座の再検討―2024

    • 著者名/発表者名
      阿毛香絵・樫尾直樹
    • 雑誌名

      京都精華大学紀要

      巻: 57 ページ: 45-59

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 【学会通信】日本アフリカ学会第 60 回学術大会 公開シンポジウム報告「将来世代からア フリカの未来を考える」2024

    • 著者名/発表者名
      阿毛香絵, 岩田拓夫, 近藤有希子, 福西隆弘, 宮内洋平
    • 雑誌名

      アフリカ研究

      巻: 104 ページ: 15-22

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] Emergent Use of Visual Media in Young Muslim Studies2024

    • 著者名/発表者名
      Sawazaki, Kenichi, Kae Amo, Yo Nonaka, Shuta Shinmyo, Mamoru Hasegawa, Ahmed Alian, Yunus Ertugrul
    • 雑誌名

      TRAJECTORIA

      巻: 5 号: 5 ページ: 1-1

    • DOI

      10.51002/trajectoria_024_02

    • ISSN
      2435-4074
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 【教育ノート】遠隔多言語空間における協働の可能性 西アフリカ諸国の大学との学生交流 (CALEBASSEプロジェクト)を事例として2024

    • 著者名/発表者名
      藤枝絢子, 中尾沙季子, 阿毛香絵, ユー・スギョン, 吉野利章, 大下大介, Urushima Andorea
    • 雑誌名

      京都精華大学紀要

      巻: 57 ページ: 1-1

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 【書評】池邉 智基 著 『セネガルの宗教運動バイファル─神のために 働くムスリムの民族誌』2024

    • 著者名/発表者名
      阿毛香絵
    • 雑誌名

      アフリカ研究

      巻: 104 ページ: 14-17

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] Les etudiantes musulmanes senegalaises. Une ethnographie de la diversite religieuse et identitaire au sein des campus universitaires2022

    • 著者名/発表者名
      Kae Amo
    • 雑誌名

      Cahiers d'Etudes Africaines

      巻: 248 ページ: 797-827

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 亡命ロシア知識人ジョルジュ・ギュルヴィッチの現代フランス社会学・人類学への貢献2022

    • 著者名/発表者名
      阿毛香絵
    • 雑誌名

      鎮西学院大学地域総合研究所研究紀要

      巻: 20 ページ: 13-26

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [雑誌論文] オンライン多文化環境の協働における学び : 2022年Shared Campusサマースクール「Streets : 街路で考える」を事例として2022

    • 著者名/発表者名
      藤枝 絢子 阿毛香絵
    • 雑誌名

      京都精華大学紀要

      巻: 56 ページ: 253-263

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] セネガルにおけるイスラム、政治、エリート概念の変容(Islam, politics and the transformation of the notion of elite in Senegal)(仏語)2023

    • 著者名/発表者名
      阿毛香絵
    • 学会等名
      Meeting n°5 of the GSRL "Religion and Francophonie" program. In collaboration with the GSRL Asia program 2024年3月13日
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] デジタルネイティブ世代の宗教性とソーシャビリティ: 変化するセネガル社会を鏡として2023

    • 著者名/発表者名
      阿毛香絵
    • 学会等名
      日本アフリカ学会第60回学術大会公開シンポジウム 『将来世代からアフリカ社会の未来を考える』
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 『教団共和国 セネガル』を再考する アフリカ社会主義からネオリベラリズムとイスラ―ム ポピュリズムへの 60 年2023

    • 著者名/発表者名
      阿毛香絵
    • 学会等名
      日本アフリカ学会第60回学術大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] デジタルネイティブ世代の宗教性とソーシャビリティー変化するセネガル社会を鏡として―2022

    • 著者名/発表者名
      阿毛 香絵
    • 学会等名
      日本アフリカ学会第60回学術大会(公開シンポジウム)
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 『教団共和国 セネガル』を再考する アフリカ社会主義からネオリベラリズムとイスラ―ムポピュリズムへの 60 年2022

    • 著者名/発表者名
      阿毛 香絵
    • 学会等名
      日本アフリカ学会第60回学術大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] Islam in Senegal Between Public and Private: from Streets to Cyber Spaces2021

    • 著者名/発表者名
      Kae Amo
    • 学会等名
      International Convention of Asia Scholars (ICAS)
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [備考] Inegalite, radicalites et citoyennete fminines

    • URL

      https://anrrima.hypotheses.org/

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [備考] アフリカ・アジアのデジタルネイティブ世代における宗教性と市民社会

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [備考] アジア・アフリカ比較共同研究 宗教性と現代社会空間

    • URL

      https://resm2021.com/

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2020-09-29   更新日: 2024-12-25  

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