研究課題/領域番号 |
20K22197
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0109:教育学およびその関連分野
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
西山 渓 同志社大学, 政策学部, 助教 (00876211)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 不一致・対立 / 民主主義教育 / 熟議民主主義 / 合意形成 / メタ・コンセンサス / 対立 / 可視化 / 熟議 / 教室 / 選考の変容 / 政治教育 / コンセンサス / 教材 / (不)合意形成 / Webワーク / ファシリテーション / 道徳的対立 / 学校 |
研究開始時の研究の概要 |
2000年代以降、民主主義理論の焦点は、投票や議会中心の考え方から、市民の公共圏でのコミュニケーション中心の考え方、すなわち熟議民主主義へと変化してきた。本研究は、この熟議民主主義の立場に立ち、その理論を教育に応用した民主主義教育の実践手法の開発を目的とする。特に本研究では、生徒たちが民主的な形で対立する方法を学び、実践するための民主主義教育のあり方を明らかにする。これまで試験的な開発と導入を試みてきた「意見の対立と変化を可視化するワーク」を精密化させたものをベースに、中学・高校生向けの熟議プログラムを実践し、その過程を記録・分析し、学校現場に応用可能な民主主義教育の理論と実践の発展を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では「熟議型政治教育における対立・不一致」をテーマとし、2つの問いに取り組んだ。1つは「熟議型政治教育において対立・不一致はどのような課題があるか」である。もう一つは「どのようにして民主的な対立・不一致を実践できるような環境を作ることができるか」である。3年間のうち1年目は理論研究に取り組み、残りの2年は主に実践的な問いに対する研究を行った。これらの問いに答えるにあたって、本研究では「賛成反対ビジュアライザーMetanion」というWebワークを開発し、それを実践する中で、合意形成と対立・不一致が共存可能なメタ・コンセンサスを生み出す熟議型政治教育の提案を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では熟議型政治教育における対立・不一致のあり方を中心としながらも、単に対立・不一致で熟議を終わらせるのではなく、対立・不一致の中にあるメタ・コンセンサスの可能性について模索をし、対立・不一致と合意形成がより適切な形で共存できる実践モデルおよびそれのためのツールの開発という成果をもたらした。理論研究にとどまるのではなく、実際の教員が使用できるツールを開発し、それを実装するところまで実現できた点は、本研究の特筆すべき成果であると言える。
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