研究課題/領域番号 |
20K22208
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0109:教育学およびその関連分野
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
池田 彩乃 山形大学, 地域教育文化学部, 准教授 (70878470)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 自立活動 / 思考様式 / 実態把握 / 特別支援学校教師 / 思考過程 / 観点 / 授業設計 |
研究開始時の研究の概要 |
近年の急速な社会の進歩や変化に対応する人材育成のために、教師の専門性の向上、特に授業力の向上は喫緊の課題である。特別支援教育における自立活動の指導においては、個々の児童生徒の障害の状態や発達段階等の実態を的確に把握し、授業を設計、実施、評価・改善する必要がある。しかし、この一連の授業過程のうち、起点となる児童生徒の実態を適切に把握することや、これを授業設計に接続することについては、これまで学術的な関心があまり払われてこなかった。そこで本研究は、教師が障害のある児童生徒の実態をどのように捉え、授業を設計しているかについて量的及び質的な調査により明らかにする。
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研究成果の概要 |
自立活動の指導における教師の実態把握の観点を明らかにするとともに、授業の目標や内容を導き出すまでの一連の思考様式について検証し、その特徴や背景要因を解明することを目的とした。自立活動に関して専門性が高いと考えられる特別支援学校教師10名に対するインタビュー調査を実施した結果、対象教師は働きかけに対する反応や日常生活の行動等を丁寧に観察し、さらにその背景要因について仮説をたてながら実態把握を行っていることが明らかとなった。また、そのような思考様式に至る過程において、全ての教師が訓練会や研修会等への参加や書籍での勉強、教職大学院への入学等、長年に渡り自己研鑽を重ねていることがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
自立活動の指導においては、学習指導要領等において各教科のように目標や内容が示されておらず、指導にあたる教師が児童らの「指導すべき課題」を導き出し、目標や内容を設定する。今後は通常の学級においても、自立活動の指導が重要な役割を果たすことが想定されるものの、教師が児童らの姿からどのような観点で課題を抽出し、授業を設計しているかについては、明らかにされてこなかった。通常の学級においては自立活動の指導は新たな指導領域であり、その方法論や手続きの整理が求められている。本研究において得られた成果は、通常の学級を含めた全ての教師が身に付けるべき授業力について解明する一助になると考える。
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