研究課題/領域番号 |
20K22220
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0109:教育学およびその関連分野
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
大西 信行 中央大学, 文学部, 特任教授 (10882342)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 日本史教育 / 歴史教育 / 海域アジア / 海域アジア史 / 日明関係 / 日本史探究 / 教科教育 / 日本史 / アジア史 / 教科教育学 / 地理歴史科 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,「『日本史探究』の前近代にどのような内容を盛り込み,どのような課題を追求したり,解決したりする活動をすれば,2022年度から施行される新しい高等学校学習指導要領が目的として掲げる,『広い視野に立ち,グローバル化する国際社会に主体的に生きる平和で民主的な国家及び社会の有為な形成者に必要な公民としての資質・能力』を育めるだろうか。」という問いに答えるようとするものである。そして,その問いに答えるべく,研究の進展が著しい海域アジア史の研究成果を「日本史探究」に反映させ,日本の歴史を広い視野から考察できる副教材・指導書を開発することで,進展した研究と教育内容の乖離の解消をめざすものである。
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研究成果の概要 |
現行の指導要領が重視する「主体的・対話的で深い学び」については、戦後の社会科発足にあたっても全く同じ表現ではないものの重視されたことであり,少なくとも1980年代初頭までは,史資料読解をベースにした日本史の授業が広く行われていた。その一方で、記入者が作成した教材を使って模擬授業を実施した結果,「何を覚えればいいのか分からない」という戸惑いが見られた。多くの大学生にとっては,「日本史=覚えるもの」であり,教職志望の大学生の間で生徒が効率的に語句を覚えられる授業がいい授業という思い込みが強固であることが分かった。そのような固定観念を打破することが今後の喫緊の課題と言えよう。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
前項でも述べたとおり,教職志望の大学生にとっては「日本史=覚えるもの」であり,生徒が効率的に語句を覚えられる授業がいい授業という思い込みが強固であることが分かった。そのような固定観念を打破することが,「主体的・対話的で深い学び」に基づく日本史教育を実現するために必要な喫緊の課題といえよう。しかし,少なくとも1980年代初頭までは史資料読解をベースにした日本史の授業が広く行われていた。そのときの教育内容を研究の進展によって教科書の内容が大きく書き換わった今日の日本史探究にそのまま持ちこむことはできないが,その事実は日本の歴史教育を改めるための大きなヒントになることは確かであろう。
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