研究課題/領域番号 |
20K22221
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0109:教育学およびその関連分野
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
劉 麗鳳 日本大学, 文理学部, 助手 (20875801)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 生活指導 / 中国農村部 / 学校統廃合 / 寄宿生活 / 農村部の親 / 学校寄宿 / 学校や家庭の役割範囲 / しつけ / 学校教育 / 教師や親の認識 / 生活教育 / 家庭と学校の連携 / 素質教育 / 寄宿制学校 / 海外調査 / 教師の「専門性」 / 中国農村中学校 / 比較 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、中国農村中学校における教師の「生活指導」を、教師の「専門性」認識との関連に注目しながら検討することである。中国の学校教育において「教科指導」が中心になされており、生徒の「生活指導」がしばしば軽視されがちである。しかし、農村部の学校では生徒の中退現象が高い比率で発生しており、寄宿生活を送る子どもや出稼ぎ労働者の両親と離れて暮らす「留守児童」が多く存在するなど、生徒の「生活指導」の必要性が高まりつつあると言える。そこで本研究では、戦後日本の生活指導運動や生活指導の理論や実践を手掛かりとしながら、中国の学校教育における「生活指導」の実際を明らかにするとともに、その理論化を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、中国農村部の中学校教育における「生活指導」の側面に焦点を当て、その実態とメカニズムを学校(教師)および家庭(親)の両方から明らかにすることである。計画当初は、現地でのフィールドワーク調査を実施する予定であったが、研究期間が新型コロナウィルスの流行と重なってしまったため、調査を実施することができなかった。そこで農村部の親を対象としたオンラインインタビューを実施しながら研究を進めてきた。本研究から明らかとなったのは、農村部の親たちは学校教育の役割を「学習指導」に限定し、家庭(親)が子どもの教育の最終的な責任者と捉えるなど、家庭教育の責任範囲を広く捉えていたことである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
中国の学校教育は「進学至上主義」と特徴づけられるように、「学習指導」に偏重していることがこれまで指摘されてきた。しかし、農村部の学校統廃合政策が進み、子どもたちの学校生活が長期化するなか、「生活指導」の必要性が高まってきたと言える。こうした状況を踏まえて、学校教育における「生活指導」の実態やそのメカニズムを明らかにすることは、現在の教育課題や今後の教育政策を考察するうえで重要であるとともに、学校教育の役割および意義を再考するうえでも重要な意味を持つ。
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