研究課題/領域番号 |
20K22241
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0109:教育学およびその関連分野
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
坂田 のぞみ 広島大学, IDEC国際連携機構:CICE, 助教 (90881300)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | タンザニア / 学習者中心型教授法 / オルタナティブ教授法 / 自立のための教育 / 比較事例研究法 / ケイパビリティアプローチ / アフリカ / 国際教育協力 / 教授法 / 学習者中心 / 初等教育 / アクティブラーニング |
研究開始時の研究の概要 |
国際教育政策を通して海外移転されてきた学習者中心型教授法(アクティブラーニング、協調型学習など)への批判は尽きないが、それに代わってどのような教授法が途上国の教育現場で実施されるべきかは、体系的に確立されていない。本研究では、①教育借用されてきた教授法、②タンザニアで受け継がれてきた現地の教育思想(ニエレレ大統領が提唱した「自立のための教育」)、③現代の教育関係者が価値を置く教授法、の三要素間での輻輳性と相乗効果を検討する。文献調査と政策分析を通して①・②を、多様な教育関係者を対象とした聞き取り調査を通して③を考察し、タンザニアの基層文化に即したオルタナティブな教授法生成を試みる。
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研究成果の概要 |
本研究では、タンザニアを事例として、(1)教育借用されてきた学習者中心型教授法、(2)タンザニアで受け継がれてきた教育思想、(3)現代の教育関係者が価値を置く教授法、の三要素間で輻輳性と相乗効果を検討した。比較事例研究法とケイパビリティ・アプローチを用い、異なる政策レベルにおける学習者中心型教授法の理解、タンザニア教育開発の歴史と、半構造化インタビューとフォーカス・グループ・ディスカッションを通して、現代において価値があると考えられている教授法について調査した。先の(1)、(2)、(3)の類似点と相違点を明らかにし、タンザニアの基層文化に即したオルタナティブな教授法の生成を試みた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
国際教育開発分野では、「万国に共通して効果的な教授法」として、学習者中心型教授法(アクティブラーニング、協調型学習など)が発展途上国へ教育移転されてきた。しかし、欧米の教育哲学や思想に基づく本教授法と、途上国で普及する教師中心型教授法の二項対立を超え、現地の社会文化に根づき、かつ高い学習成果を生み出せる第三の教授法は体系的に確立されていない。 本研究で析出されたオルタナティブ教授法の構築過程により、ある国・地域の歴史・文化に根差し、かつそこで現代を生きる人々が理想と考える教授法を編み出すアプローチ法を提示したといえる。
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