研究課題/領域番号 |
20K22253
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0109:教育学およびその関連分野
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研究機関 | 中京大学 |
研究代表者 |
西尾 千尋 中京大学, 心理学部, 講師 (50879939)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 遊び / 発達 / アフォーダンス / 生活環境 / 乳児 / 発達の環境 / 遊びの発達 / 養育環境 / 探索行動 / 相互行為 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、生活環境にある物が乳児の遊びの発達に与える影響を明らかにすることである。このために、家族という様々な年齢の人々が生活する家庭における縦断的な観察を行う。遊び的な行為の開始と周囲にある物の性質の関連について、アフォーダンスの観点から検討する。
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研究成果の概要 |
本研究は、身の回りの物での乳児の遊びを分析し、生活環境にある物が、遊ぶ行為の発達に与える影響についてアフォーダンスの観点から検討した。家庭において縦断的にビデオ撮影を行い、日用品やおもちゃなど、生活環境にある多様な物との関わりについて分析を行った。乳児は様々な物のアフォーダンスを探索し、物での遊びは移動の発達に伴い、容器を用いた運搬を伴うものとなった。また、比較的早期に複数物を出し入れすることが遊びとして成立し、それが社会的環境に組み込まれていくプロセスが明らかになった。日常生活の文脈において物の配置換えを行うことが、社会性の発達や、長い持続に渡る認知的機能に影響を与えることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、国内外で日常環境における乳児による物での遊びや、物の頻繁な運搬に焦点を当てた発達研究が行われている。物を運ぶことが他者への手渡しにつながり、社会性の発達に関係することや、周囲の物の多様さが語彙獲得に影響を与えることなどが示唆されている。本研究の成果は、これらの知見とも合致するものであり、物での遊びという観点から、社会性や認知の発達について検討する可能性を示した。また、本研究の知見は保育施設における環境デザインに対して援用可能なものである。
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