研究課題/領域番号 |
20K22254
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0109:教育学およびその関連分野
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
北野 知佳 立命館大学, 言語教育センター, 嘱託講師 (70838325)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 英語学習 / 短期留学 / ネイティブ信仰 / オンライン学習 / 身体性 / 物質性 / オンライン / 英語 / キャリア / ネイティブスピーカリズム / 日本人留学生 |
研究開始時の研究の概要 |
日本の高等教育が提供する1ヶ月以内の短期留学プログラムの参加者数は、近年ますます増加傾向にある。英語圏短期留学は英語スキルの向上のみではなく、グローバル人材の育成に寄与する教育プログラムとして重要な役割を担いつつある。しかし、短期留学の教育的効果について十分な議論がなされていない。したがって、本研究では、1) 高等教育機関における英語圏短期留学の実態調査を行うとともに、2) 短期留学者の英語学習の動機付けを、日本の英語教育に根強く残るネイティブ信仰の英語イデオロギーの観点から批判的に分析し、グローバル人材育成に資するコミュニカティブな英語力獲得のための短期留学プログラム構築について考察する。
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研究成果の概要 |
本研究では、ネイティブ信仰が根強く残る日本の英語教育を批判的に分析し、コミュニカティブな英語力習得のための短期留学プログラム構築を考察した。当初は、物理的な移動を伴う留学が研究対象であったが、コロナ禍ではオンラインでの短期交流や単位取得プログラムに変更し主にデータ収集、分析を行った。結果、理想的な英語話者をInner Circleの英語話者と限定せず、多様な英語話者と交流を図ろうとする学習者は積極的な学習姿勢が見られた。また、オンライン学習で顕著となったのは、学習者の身体・物質的資源の活用であり、今後のオンライン上での言語学習環境構築の重要な点として示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、Inner Circleの英語を絶対視するネイティブ信仰のもと、初の海外での異文化交流を期待して短期留学に参加するのではなく、短期留学であっても、多様な英語話者を想定して、英語学習を行い、異文化交流の機会を増やすことを動機付けることの重要性を示唆している。短期留学における、事前事後学習の学習内容に一石を投じるものである。また、オンライン交流下でも、言語は相手との交渉の中で構築されるという考えのもと、言語的情報のみならず、視覚的、感覚的情報を共有しながら言語交流を図ることの効果を示した事例研究の結果は今後のオンライン交流の充実に寄与するものである。
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