研究課題/領域番号 |
20K22279
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0110:心理学およびその関連分野
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研究機関 | 沖縄国際大学 |
研究代表者 |
山岡 明奈 沖縄国際大学, 総合文化学部, 准教授 (50882031)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | マインドワンダリング / あたため期 / 孵化効果 / 創造性 / 思考の拡散 / 休憩 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,より良い休憩の過ごし方を提案するために,脳が休憩状態の時に生じるマインドワンダリング(現在行っている課題や周りの環境とは関係のないことを考える思考)に着目した。3つの研究を行い,(1)休憩時において,マインドワンダ中に単一のことではなく多様なことを考えることの利点,(2)マインドワンダリング中に多様なことを考えているときの神経科学的特徴,(3)マインドワンダリング中に多様なことを考えている時の行動を明らかにする。
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研究成果の概要 |
1つ目の調査によって,マインドワンダリング中の思考の拡散程度が高いほど,創造性が高いことが示された。また,マインドワンダリングの拡散程度の高さは,反すう傾向や非意図的なマインドワンダリングとは有意な関連を示さない一方で,省察傾向や意図的なマインドワンダリング傾向と正の関連を示した。これにより,拡散程度が高いマインドワンダリングの方が創造性や省察といったより適応的な変数との関連が強いことが示された。 2つ目の調査によって,創造的な問題解決に行き詰まった後のあたため期(休憩中)に,より拡散程度が高いマインドワンダリングをすることで,再度取り組んだ創造的な問題解決が増進される可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現代社会を豊かに生き抜くためには,高い創造性を発揮する必要がある。本研究は,マインドワンダリングと呼ばれる,誰もに生じる現象を利用して,より高い創造性を発揮する方法を検討した。本研究の知見から,あたため期に拡散程度の高いマインドワンダリングを行うことが,高い創造性の発揮に有効であることが示された。今後の研究によって,拡散程度の高いマインドワンダリングを誘発する方法を明らかにすることで,具体的にどのようにあたため期を過ごせば,より高い創造性を発揮できるかを提言することができるだろう。
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