研究課題/領域番号 |
20K22288
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0110:心理学およびその関連分野
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研究機関 | 東京女子大学 |
研究代表者 |
中村 杏奈 東京女子大学, 人間科学研究科, 研究員 (90878513)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 抑うつ状態 / 感情的反応性 / 生理計測 / 自己主体感 / Intentional Binding / 抑うつ / 顔筋電反応 / 抑うつ気分 / 他者顔 / 多感覚統合 |
研究開始時の研究の概要 |
コロナ禍で対人交流が制限される今,社会的孤立によるうつ病リスクが高まっている。これまでの抑うつ研究では,対人交流は,抑うつ気分を維持し,悪化させる要因として理解されてきた。一方で,対人交流の中でも他者の顔に焦点を当てると,抑うつ気分において,他者の顔に触れることでネガティブな気分が低減する報告もある。本課題は,抑うつ状態の者が他者の顔や声に触れることで,どのように感情を動かされるかを明らかにする。それによって,抑うつ状態の人が他者との関わりの中で気分に肯定的な影響を受ける可能性を検討し,抑うつのリスク予防に資する知見に貢献する。
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研究実績の概要 |
コロナ禍で対人交流が制限される今,社会的孤立によるうつ病リスクが高まっている。これまでの抑うつ研究では,対人交流一般は,抑うつの維持・悪化要因として理解されてきた。一方で,対人交流の中でも他者の顔に注目すると,抑うつ状態においては,他者の顔に触れることでネガティブ情動が低減する報告もある。本申請は,抑うつ者の他者刺激に対する感情的反応性 (観察者の感情の動きやすさ) に着目し,その効果を細分化することで,抑うつ状態における対人交流の中でリスク予防に繋がる要素の解明を目指してきた。
①異なる感情価を示す顔と声に対する感情的反応性:感情的反応性として,当初は自記式質問紙での主観的な回答のみを予定していたが,大学の対応指針の変化により対面での実験が一部実現したため,顔筋電・心拍を含む生理計測を行った。抑うつ傾向は他者の表情や音声に影響を与えない一方で,感情の評定は「怒り」だと回答しやすいように,認知におけるネガティブバイアスが見られた。生理計測に関しては電気通信情報学会での発表がヒューマンコミュニケーション賞を受賞した。 ②自分の行動に随伴する他者刺激に対する感情的反応性:他者の顔や声が自分の行動に随伴する状況として,自己主体感(自分の行動が外部の結果を引き起こしたという感覚)のパラダイムを用いて検討を行っている。自分の行動に続いてポジティブな顔が呈示されると,自分の行動の結果だと感じやすいself-serving biasが見られた。その中でも,抑うつ状態が強いひとはself-serving biasが弱い可能性が見いだされた。
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