研究課題/領域番号 |
20K22297
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0110:心理学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 (2021-2022) 独立行政法人労働者健康安全機構労働安全衛生総合研究所 (2020) |
研究代表者 |
玉置 應子 国立研究開発法人理化学研究所, 脳神経科学研究センター, 理研白眉研究チームリーダー (20586276)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 睡眠 / 学習 / 加齢 / 技能学習 / フィードバック / 自発脳活動 |
研究開始時の研究の概要 |
睡眠が学習などの脳機能に重要な役割を果たすことが示唆されている。しかし加齢に伴い、睡眠の質が悪化し学習に関連する睡眠中の自発脳活動が変容する可能性がある。今後、日本社会では一層労働力が高齢化することが予見され、加齢により慢性的な睡眠変容と学習低下が生じると、高年齢の労働者が新しい職場に適応できず精神衛生が悪化したり事故や怪我が引き起こされたりなど、社会に深刻な影響がある可能性がある。そこで加齢に伴う睡眠と学習の低下を防ぐ方法を開発することは急務の課題である。本研究では、睡眠中の自発脳活動の非侵襲的な操作方法を開発し、高齢者の睡眠の質、睡眠中の自発脳活動や学習への効果を調べることを目的とする。
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研究成果の概要 |
睡眠が学習において重要な役割を果たす可能性が示唆されている。若年成人を対象とする一連の研究から、睡眠中の自発脳活動が学習促進と定着において重要な役割を果たすことが示唆された。しかし加齢に伴い、学習に関連する睡眠中の自発脳活動は変容し、オフライン学習に影響する可能性がある。本研究の結果、加齢に伴い、学習訓練ではなく、オフライン期間である睡眠中の学習プロセスに影響があることが示唆された。また、リアルタイムで脳波をモニタしながら、睡眠中に生じる自発脳活動(睡眠紡錘波など)の出現に合わせて、音刺激を提示するオンラインフィードバックの環境を構築した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
加齢に伴う睡眠の質の低下や睡眠障害が認知機能に及ぼす影響が示唆されており、加齢による睡眠の変化と認知機能の問題を解決することは、労働力の高齢化する日本社会における急務の課題である。本研究結果から加齢に伴う睡眠依存の学習プロセスへの影響が示唆されたこと、そして自発脳活動をリアルタイムで検出し音刺激を提示するシステムは、今後の高齢者における学習機能の回復を目指す上で意義があると考えられる。
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