研究課題/領域番号 |
20K22330
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0202:物性物理学、プラズマ学、原子力工学、地球資源工学、エネルギー学およびその関連分野
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
御手洗 光祐 大阪大学, 基礎工学研究科, 助教 (50855111)
|
研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
|
キーワード | 量子計算 / 量子化学 / 第一原理計算 / 量子アルゴリズム / 変分量子アルゴリズム / VQE / 量子コンピュータ / NISQ |
研究開始時の研究の概要 |
量子コンピュータは、従来の計算機では計算リソースの問題で表現が難しい量子状態をも生成できると期待されており、この特長を用いれば、従来の手法ではその解析が困難であった量子系の性質を明らかにできる可能性がある。近未来の量子デバイスを量子系の解析へと応用する手法としては、 Variational Quantum Eigensolver が有力である。本研究では、この量子アルゴリズムと、従来の摂動論的な計算手法をうまく組み合わせることにより、その計算の効率化に取り組む。
|
研究成果の概要 |
量子コンピュータを量子化学計算に応用するための有力な手法である変分量子固有値ソルバは、パラメータ付きの量子回路を用いて、そのパラメータを順次最適化していくことにより物質で実現している量子状態を再現する手法である。本研究課題では、このパラメータ最適化を古典コンピュータ上の摂動論によって行い、効率的に最適なパラメータを見つける手法を構築した。理論の定式化後数値検証を行い、提案手法の有効性を確認した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
量子コンピュータの最も最初の応用先として、量子化学計算が有望視されており、特に近未来量子コンピュータの利用方法として有力なのが変分量子固有値ソルバである。本研究はこれに対して効率的なパラメータの最適化方法を構築できたため、量子コンピュータの実応用に向けた一歩となるものである。また本手法は古典コンピュータ上でほぼ最適なパラメータやエネルギー値を得ることもできるため、変分量子固有値ソルバの簡易的なベンチマーク手法としても利用でき、ある与えられた問題への量子コンピュータの利用価値を古典的にある程度検証できる可能性もある。
|