研究課題/領域番号 |
20K22340
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0202:物性物理学、プラズマ学、原子力工学、地球資源工学、エネルギー学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 |
研究代表者 |
平田 悠歩 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 原子力科学研究所 原子力基礎工学研究センター, 博士研究員 (30881057)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 放射線誘起蛍光体 / モンテカルロ計算 / シンチレーション検出器 / マイクロドジメトリー / 重粒子線 / 電子挙動解析 / モンテカルロシミュレーション / 放射線誘起発光 / 粒子線 / 消光現象 |
研究開始時の研究の概要 |
蛍光体は放射線検出器として粒子線治療場など幅広く利用されている。蛍光体を用いて粒子線を計測する際、発光効率低下による線量の過小評価が問題となる。発光効率低下は二次電子のエネルギー遷移過程と強い関係があると推測されるが、放射線が生成した二次電子が発光に至るまでのメカニズムは未だ十分には解明されていない。そこで、本研究では蛍光体中における二次電子の挙動をナノメートルスケールで計算する手法を構築し、その実験による検証を行う。
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研究成果の概要 |
放射線誘発光は放射線の検出に幅広く利用されているが、これを用いた蛍光体検出器には感度が放射線の種類に依存するなどの種々の問題が報告されている。このような問題の原因を解明するため、蛍光体において放射線が光に変換される過程を解明する研究を実施した。まず、放射線が発光に変換される過程で発生する二次電子の挙動をナノスケールで解析できるモデルを開発した。そして、重粒子線を測定する際に問題となる蛍光体の感度変化の実験値を計算により予測することで、開発したモデルを実験的に検証した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により得られた蛍光体の発光メカニズムに関する知見は、蛍光体を用いた放射線検出器の測定結果の補正や新たな蛍光体検出器の開発に役立てることができる。それにより、正確に放射線量を評価し、より安全な放射線の利用に貢献できる。また、開発した二次電子の微細な挙動モデルは、蛍光体だけでなく汎用な物質の放射線影響を評価するモデルとして、様々な検出器応答の解析や材料損傷のメカニズム解析などの幅広い応用が期待できる。
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