研究課題/領域番号 |
20K22357
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0204:天文学、地球惑星科学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
新谷 直己 東北大学, 理学研究科, 助教 (80880103)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 火山噴火 / マグマ / 噴火メカニズム / 斑晶メルト包有物 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、大規模で爆発的な噴火であるプリニー式噴火に先立ち、火道へとマグマが上昇している現象「プレチャージ」が発見された。本現象がその後の噴火の規模、すなわちプリニー式噴火の発生を支配している可能性が高く、その発生条件の解明はプリニー式噴火の発生メカニズムの理解に直結する。本研究では、3火山における6つの噴火においてメルト包有物の含水量測定を行い、噴火直前にマグマが蓄積していた位置を決定することでプレチャージ現象の有無を明らかにする。そして、各噴火の火山・地質背景との関係について比較対照を行うことでその発生条件の解明を目指す。
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研究成果の概要 |
大規模な噴火に先立ち、火道浅部へとマグマが上昇している現象「プレチャージ」が発見され、噴火の発生を支配する過程として注目を集めている。本研究では、プレチャージ現象が発見された桜島火山の歴史時代噴火において、噴火に至る一連のプロセスの時間関係を明らかにすることで、プレチャージ現象が最終的なトリガープロセスに関与している可能性を見出した。さらに、国内外の複数の火山においてプレチャージ現象が起きていたことが示唆され、本現象は大規模な噴火に先立ち普遍的に起こりうるプロセスの可能性がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、近年新たに発見され、大規模噴火の発生を支配する過程として注目を集めているプレチャージ現象(噴火に先立つ火道浅部へのマグマ上昇)のタイミングを明らかにすることで、プレチャージ現象が最終的なトリガープロセスに関与している可能性を見出した。これは、噴火の発生予測においてプレチャージ現象の検知が重要であることを意味する。さらに、国内外の噴火事例においてもプレチャージ現象が起きていた可能性があり、普遍的な現象であることが示唆される。普遍性のある新たな現象の発見により、火山噴火メカニズムに関する研究の進展が見込まれるため、その学術的な意義は大きい。
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