研究課題/領域番号 |
20K22360
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0204:天文学、地球惑星科学およびその関連分野
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研究機関 | 愛媛大学 (2021-2022) 千葉大学 (2020) |
研究代表者 |
大木 平 愛媛大学, 宇宙進化研究センター, 研究員 (90792078)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 超巨大ブラックホール / 活動銀河核 / 銀河形成 / 銀河進化 / 宇宙の大構造 |
研究開始時の研究の概要 |
我々は、準解析的銀河形成モデル ν2GC を構築し、世界トップレベルの精度で活動銀河核 (AGN) の空間相関を理論予言することを可能にした。これまでの研究から、高光度AGNの相関関数を調べることにより、超臨界ガス降着段階のAGN放射効率を明らかにできることがわかってきた。しかし、空間相関を用いて様々なAGN形成モデルにどれだけ制限が与えられるかはまだ十分に分かっていない。本研究では、超巨大ブラックホール (SMBH) へのガス降着流モデル及びAGN放射モデル が、AGN空間統計量にどのように影響を与えるのかを、準解析的銀河・AGN形成モデルを用いて明らかにする。
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研究成果の概要 |
銀河中心に普遍的に存在する超巨大ブラックホールへのガス降着過程と、その際に重力エネルギーを解放して光り輝く天体である活動銀河核(AGN)の放射過程が、AGNの統計的性質にどのような影響を与えるのかを明らかにした。このために、スーパーコンピュータを用いた大規模N体シミュレーションをベースにした準解析的銀河・AGN形成モデルを構築した。 世界トップレベルの精度でAGNの空間相関を高い精度で理論予言し、我々のモデルが観測結果とよく整合することが分かった。さらに、次世代天文衛星によるAGN探査に向けた理論予測を行い、探査によって超巨大ブラックホール形成の理論モデルを制限できることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
なぜ超巨大ブラックホールが銀河中心に普遍的に存在するのか、また超巨大ブラックホールの形成と銀河の進化との関わりはよく分かっておらず、天文学における重要なテーマの一つである。本研究では、超巨大ブラックホールと銀河の進化を包括的に説明することで、超巨大ブラックホールに対して新たな知見を与えた。 また、本研究によって得られた我々のモデル銀河・活動銀河核カタログ Uchuu-ν2GC を、誰にでもアクセス可能な状態で web上に公開した。これは、他に類を見ない広い計算領域を扱うモデルカタログである。このように、研究成果を研究コミュニティーに還元している。
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