研究課題/領域番号 |
20K22364
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0204:天文学、地球惑星科学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
三代 浩世希 東京大学, 宇宙線研究所, 特任研究員 (70881150)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 重力波 / レーザー歪み計 / 重力波検出器 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、重力波望遠鏡の安定性を向上させ、観測可能時間を増やすことを目的としている。重力波望遠鏡は距離を精密測定する装置であるが、非常に高感度であるが故に外乱に弱い。例えば、海が荒れると波浪由来の地面振動が原因で望遠鏡が観測できない状態になる。他にも地球潮汐による基線長伸縮により、望遠鏡全体が歪む。これら地面振動による不安定稼働を解決するために、本研究では、レーザー歪み計をもちいて精密に地面振動外乱を測定し、これを補償する防振システムをKAGRAに構築する。これにより観測可能時間が増えれば、より多くの重力波天体現象を観測でき、宇宙の仕組みを解き明かす手がかりになるだろう。
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研究実績の概要 |
本研究では基線長補償システムの確立に必要な要素技術を明らかにし、システム確立への道筋を示した。
本研究の基線長補償システムの最大の特徴は、レーザー歪み計をセンサーとする点である。レーザー歪み計は、地震のような突発的な揺れ以外にも、波浪由来の揺れや、地球潮汐による非常にゆっくりとした地殻変動による外乱を、広帯域に低周波まで測定することができる。測定の雑音は、レーザーの周波数雑音による原理的な制限があるのみで、地殻変動測定においては十分小さく、本研究に適している。一方で、従来の基線長補償システムで用いられている地震計は、慣性センサーである。慣性センサーは、基線長変動と測定点での傾斜を原理的に区別できないという問題をもち、地球潮汐などの低周波帯域では感度をもたない。したがって、より長期間の基線長補償をするためには、理論的推測などの間接的な手法に頼らざるを得なかった。このような課題を直接解決するためのシステムの確立が本研究の目標である。そのために必要な研究内容として、従来型システムと本システムを実際の重力波望遠鏡KAGRAに組み込み、両者による重力波望遠鏡の安定性の違いを評価することを目的としていた。
本研究においては、従来型の基線長補償システムをKAGRAに組み込むインストール作業に多くの時間を要しており、レーザー歪み計との比較までは到達できなかった。だが、システムに必要な大枠の技術的要素はすでに構築したため、インストールとその後の調整に時間をさらに費やせば、本研究は達成されると期待される。
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