研究課題/領域番号 |
20K22367
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0204:天文学、地球惑星科学およびその関連分野
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
早川 尚志 名古屋大学, 高等研究院(宇宙), 特任助教 (10879787)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 宇宙天気 / 太陽地球物理 / 環境史 / 地磁気 / オーロラ / 太陽物理 / 太陽嵐 / 太陽黒点 / 太陽フレア / 磁気嵐 / 宇宙天気現象 / 歴史的観測 |
研究開始時の研究の概要 |
激甚宇宙天気現象の規模はこれまで1957年以降過去63年間をカバーするDst指数によって行われてきたが、歴史的な観測事例から現代観測事例をはるかに上回る規模の現象の存在が指摘されてきた。本研究ではこの問題を解決するため、過去の激甚宇宙天気現象の定量的評価を地磁気とオーロラの歴史的観測の解析によって行い、その検討を過去180年ほどに延伸することで、このような激甚現象のデータ自体を増やし、既存のデジタルデータベースから提唱されたモデルがどの程度まで極端現象に延伸可能か検証するための材料とする。
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研究成果の概要 |
本研究では、宇宙天気に関する各種統計が本格的に開始する国際地球観測年(1957-1958)以前の激甚宇宙天気現象について複数の試験的事例研究を行い、太陽表面、地磁気、オーロラなどの各種アナログ観測記録を検討することで、その時系列や規模を復元した。その結果、観測史上最大とされる1859年のキャリントン・イベントや1930年~1950年の激甚宇宙天気現象の太陽フレア、磁気嵐、オーロラ低緯度境界の時間変化や規模を定量的に復元した。また、774/775年のスーパーフレア候補についても、複数のデータをもとにフレアの規模推定を行った。これにより歴史的なアナログ記録による宇宙天気研究の可能性を実証した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現代文明が科学技術インフラへの依存の度を深めるにつれ、太陽面爆発に伴う激甚宇宙天気現象の現代文明への脅威は加速的に増大しつつある。本研究では過去のアナログ観測記録を充填的に検討することで、各種統計が本格的に開始された国際地球観測年(1957-1958)以前の激甚宇宙天気現象について複数の事例研究を行った。この結果、過去180年の間に起きていた複数の激甚宇宙天気現象の時系列や規模が定量的に復元され、アナログ観測記録や歴史文献を用いての過去の激甚宇宙天気現象の復元研究についての実現可能性が実証された。
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