研究課題/領域番号 |
20K22372
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0204:天文学、地球惑星科学およびその関連分野
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研究機関 | 国立極地研究所 |
研究代表者 |
入江 芳矢 国立極地研究所, 先端研究推進系, 特任研究員 (30881015)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | GIA / 南極氷床 / 地球内部粘弾性構造 / GRACE / 南極 / バルジ |
研究開始時の研究の概要 |
南極氷床は、近年の地球温暖化により、融解が加速している。その氷床変動は、重力観測衛星(GRACE)によってモニターされているが、重力変動から南極氷床変動を評価する上で、氷床変動に伴う固体地球の粘弾性応答(GIA)が問題となっている。南極周縁の海洋域に形成されるバルジ(隆起域)の重力変動は、現在の南極氷床の質量変動には依存しないため、GIAを高い精度で決定できる可能性がある。現在はこのバルジの沈降により重力変動が生じるはずであるが、これまでそのような観測結果は報告されていない。そこで、本研究ではGIAの数値モデリングとGRACEのデータ解析を用いてバルジを検出する。
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研究成果の概要 |
南極氷床質量変動を重力観測衛星(GRACE)から推定する上で、氷床変動に伴う固体地球の粘弾性応答(GIA)のモデルによる補正量が必要となる。しかし、GIAを評価する上で必要となる地球内部粘弾性構造について、南極下はその複雑さが問題となっている。本研究では、南極域におけるGIAモデルを高精度化するために、南極周縁のバルジと呼ばれる隆起域の変動に着目して、GIAの数値モデリングとGRACEのデータ解析を実施した。研究を進めていく中で、南極氷床質量変動の推定におけるGIA補正量の地球内部粘弾性構造依存性に関して、いくつかの重要な知見を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年の地球温暖化により加速する南極氷床融解は、全球的な海水準上昇を引き起こすため、人類社会への影響も大きく、南極氷床質量変動を推定することは非常に重要である。南極氷床質量変動を推定する上で、氷床変動に伴う固体地球の粘弾性応答(GIA) を評価する必要がある。本研究で得られた南極域におけるGIAの地球内部粘弾性構造依存性の理解は、南極氷床質量変動の正確な推定に貢献しうる点で、学術的・社会的意義を持つと考えられる。
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