研究課題/領域番号 |
20K22376
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0204:天文学、地球惑星科学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
野津 翔太 国立研究開発法人理化学研究所, 開拓研究本部, 特別研究員 (40874649)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 原始惑星系円盤 / アストロケミストリー / 星・惑星形成 / 原始星 / 太陽系外惑星 / スノーライン / ALMA / X線 / ダスト / 彗星 / 原始星エンベロープ / 星間化学 / C/O比 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、原始惑星系円盤内のダスト進化や中心星のX線&UV強度変化の影響なども考慮に入れ、原始星段階から円盤までの物理構造と化学構造の進化を同時に扱う理論計算を行い、スノーライン位置や分子組成分布の進化などを探る。並行して分子輝線の放射輸送計算を行い、スノーライン等の同定に有効な輝線の特徴を調べ、ALMA等への観測提案を行う。また系外惑星の大気化学構造と惑星形成環境の関係を探るべく、系外ガス惑星大気の化学構造計算を行い、円盤化学構造分布との比較を行う。これらの研究により、最新の円盤・系外惑星大気の観測に裏付けされた現実的な惑星形成理論の構築が期待される。
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研究成果の概要 |
本研究課題は、原始星段階から原始惑星系円盤までの化学構造計算と系外惑星大気の化学構造計算等を通じ、最新の観測結果による裏付けも踏まえた現実的な惑星形成理論を構築する事を目的とした。 具体的な成果として、中心原始星のX線放射が周囲のエンベロープおよび円盤の化学進化に与える影響や、H2Oスノーライン以遠にダスト濃集に伴う影構造(低温領域)が形成された円盤におけるスノーライン位置や組成分布、元素組成比が受ける影響等を、詳細な化学反応ネットワーク計算を通じ調べた。更に並行して、原始星天体及び円盤のスノーライン位置や分子組成分布の同定を目指した分子輝線観測や将来観測検討も各波長の望遠鏡に対して進めた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
原始星段階から円盤散逸期までの物理構造と化学構造の時間進化を同時に扱うモデルの構築を進める中で、最新の観測結果による裏付けも踏まえた現実的な円盤進化・惑星形成の描像の理解に寄与した。また、原始星天体および原始惑星系円盤のスノーライン位置や分子組成分布の同定を目指した分子輝線観測(ALMA, 野辺山45m)を進めるのみならず、赤外線・サブミリ波の将来望遠鏡サイエンス検討(GREX-PLUS, ngVLA, LST等)にも大きく貢献した。さらに、円盤化学構造計算の結果は、彗星・小惑星等における物質科学的な情報の理解にも役立つことが見込まれ、高い波及効果が期待される。
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