研究課題/領域番号 |
20K22384
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0301:材料力学、生産工学、設計工学、流体工学、熱工学、機械力学、ロボティクス、航空宇宙工学、船舶海洋工学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
榊間 大輝 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 助教 (50884194)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | SiC / 積層欠陥 / ファンデルワールス力 / 4H-SiC / 転位 / 転位動力学 / 結晶欠陥 |
研究開始時の研究の概要 |
次世代パワーデバイスとして期待される4H-SiCパワーデバイスでは、順方向動作中に性能が劣化する「順方向劣化現象」が問題となっている。この現象の原因である積層欠陥の拡大は、電気的なエネルギー低下、積層欠陥エネルギー、分解せん断応力の3つの要素に基づいてモデリング可能であると考えられている。これらの要素の個別検討は近年実現されてきたが、これらを統合して一体的に扱うモデリングは実現されていない。本研究では、従来の転位動力学シミュレーション技術を基盤に、順方向劣化現象特有の電気・温度に依存するモデリングを導入することにより、電気・熱・応力の影響を一体的に取り扱う事のできる解析手法の提案を目指す。
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研究成果の概要 |
次世代デバイスとして期待されている4H-SiCパワーデバイスでは、動作中に積層欠陥が拡大する事により性能が劣化する現象が問題となっている。本研究では、順方向劣化現象へ応力が与える影響のモデリング、これまでに考慮されていなかったファンデルワールス力を考慮した積層欠陥エネルギーの理論的算出に取り組み、順方向劣化現象に応力が与える影響が概ね理論予測可能である一方で、その詳細なモデリングには依然として課題があることがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年の省エネルギー化への需要の急激な増加を受け、SiCパワーデバイスについても需要が急激に拡大しており、デバイスの高信頼性化へ向けた研究の社会的意義は高い。特に本研究で実施した、順方向劣化現象へ応力が与える影響のモデリングやファンデルワールス力を考慮した結晶特性の算出はこれまでにあまり注力した報告がなされていなかった分野であり、本研究で報告された成果は、今後のSiCデバイスの進化、高信頼性化にとって重要な技術、知見であると考えられる。
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