研究課題/領域番号 |
20K22391
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0301:材料力学、生産工学、設計工学、流体工学、熱工学、機械力学、ロボティクス、航空宇宙工学、船舶海洋工学およびその関連分野
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
渡部 広吾輝 名古屋大学, 工学研究科, 助教 (20881238)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | デトネーション / 気液二相デトネーション / 液滴分裂 / 伝播特性 / 特性長 / 液滴挙動 / 分裂 |
研究開始時の研究の概要 |
数km毎秒という高速で伝播する燃焼現象であるデトネーションは高性能な次世代エンジンへの応用が期待される.しかし,その実用化のための課題である液体燃料または液体酸化剤の使用には気相と液相を含む気液二相デトネーションに対する知見が必須となる.本研究では実験と数値解析の多角的なアプローチを用いて気液二相デトネーションがどのように伝播を継続するかそのメカニズムの解明を行う.また,デトネーションと液滴のパラメータを基にエンジンの設計で必要となる気液二相デトネーションの特性に関する整理を行う.
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研究成果の概要 |
液滴の挙動を精度良く再現できるEulerian-Lagrangian手法に基づく二次元数値解析によって,初期液滴直径分布を有する水液滴群を含む気液二相デトネーションにおける伝播特性と液滴挙動を解析した.初期液滴直径に依らず液滴分裂の主要因は横波とジェットであり,初期液滴直径によってその貢献度は変化する事を明らかにした.また,分裂終了後の液滴直径が初期液滴直径により同一にならない事を示し,先頭波面と分裂終了時の動圧の平均値を用いる事で分裂時間及び分裂終了後の液滴直径の予測精度を向上させた.さらに,気相と液滴の特性長の比較より本条件では気相デトネーションと類似した伝播特性を有する事を示した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果により,液滴を含むデトネーションにおいて液滴の分裂が生じる物理機構の理解をより深化させた.そして,液滴の分裂時間や分裂後の液滴直径の予測精度を向上させる本研究の手法は,水液滴を用いたデトネーションの消炎及び被害低減手法の最適化に役立つと考えられる.また,本条件において液滴を含むデトネーションは気相デトネーションと類似した伝播特性を示す事を把握した事は,水液滴を用いたデトネーションの消炎及び被害低減手法に対するモデル化の糸口となる.さらに,本研究で得た知見はデトネーションを用いた高熱効率次世代燃焼器の実用化に向けた課題である液体燃料の使用の解決する事に貢献できる.
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