研究課題/領域番号 |
20K22397
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0301:材料力学、生産工学、設計工学、流体工学、熱工学、機械力学、ロボティクス、航空宇宙工学、船舶海洋工学およびその関連分野
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
草野 和也 九州大学, 工学研究院, 助教 (10879977)
|
研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 数値流体力学 / 格子ボルツマン法 / アジョイント法 / 流体騒音 / 形状最適化 / エオルス音 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、格子ボルツマン法(LBM)に基づく流れ場と音響場の直接解法を用いて、流体騒音の低減を目的とした変分問題を定式化することにより、流体騒音に対する設計パラメータの感度を高精度に評価可能な手法を構築する。本設計感度解析手法によって、実験や数値解析による試行錯誤を繰り返すことなく、従来設計を超える革新的な静音形状を創出することが可能になると期待される。
|
研究成果の概要 |
本研究では、流体騒音に対する設計パラメータの感度を高精度かつ高速に評価可能な手法を構築することを目的とした。本感度解析では、低マッハ数流れから発生する流体騒音を高精度に計算するために、流体騒音の直接解法として格子ボルツマン法を用いた。また、多数の設計パラメータの感度を高速に評価するために、流体騒音の最小化問題を変分法により定式化した。本手法によって算出された感度は差分法の結果と両者が定量的に一致することを示し、定式化の妥当性を確認した。さらに、本手法を一様流中の柱状物体から発生するエオルス音の低減を目的とした形状最適化に適用した結果、エオルス音を低減可能な新しい後縁形状が得られた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
流体騒音はターボ機械や車両などの空力設計において重要な課題である.しかしながら、流体騒音の低減を目的とした汎用的な設計手法は確立されておらず、これまでは設計者の経験と直感に基づいて試行錯誤的に形状を変更せざるを得ず、このような方法による低騒音化には限界があった。本研究では、流体騒音に対する設計パラメータの感度を高精度かつ高速に評価可能な手法を構築した。本手法によって、実験や数値解析による試行錯誤を繰り返すことなく、従来設計を超える革新的な静音形状を創出することが可能になると期待される。さらに、これまで対処できなかった複雑な構造を有する機器に対しても流体騒音を低減できる可能性がある。
|