研究課題/領域番号 |
20K22408
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0302:電気電子工学およびその関連分野
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研究機関 | 室蘭工業大学 |
研究代表者 |
井口 亜希人 室蘭工業大学, 大学院工学研究科, 助教 (00872996)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 光導波路 / 光導波路デバイス / 最適設計 / 双方向ビーム伝搬法 / 感度解析 / 数値電磁界解析 / 構造最適設計 |
研究開始時の研究の概要 |
光通信システムのさらなる高速大容量化・省電力化を達成するために,高性能な光回路デバイスが追及されている.次世代プラットフォームにおける光回路デバイスの設計には,計算負荷の大きな厳密な数値計算が要求される場合が多い.本研究では,数値解析手法として「双方向ビーム伝搬法」に着目し,この数値シミュレーション手法を活用した新たな構造最適化の方法を構築する.主に,双方向ビーム伝搬法そのものの計算効率化や感度計算の効率化手法を検討し,広く普及しているが計算負荷の高い数値解析手法を利用した場合と比べて,提案最適設計法が最適化計算時間の削減にどの範囲まで有効であるかを新たに明らかにする.
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研究成果の概要 |
光信号の処理に利用される光回路要素の極限までの小型化・高性能化が要求されている.本研究は,光回路要素設計の効率化を目指して,光波伝搬解析手法の一種である双方向ビーム伝搬法を活用した解析・設計技術についていくつかの成果を得た.はじめに,伝搬解析に必要な行列平方根の計算法について検討を行い,その後に設計変数の感度に基づく最適設計法の開発を行った.双方向ビーム伝搬法の性質および並列計算の活用により,効率的に設計変数の感度が計算可能であることを明らかにし,具体のデバイスの設計例にて有効性を確認した.また,軸対称構造のための双方向ビーム伝搬法を新たに開発し,軸対称性のある素子の高効率な設計を可能にした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
数値解析は光信号の処理を行う光回路の要素設計に必須の技術であり,その高効率化・高精度化を目指して様々な数値解析法が提案されてきた.特に最適設計は数値解析の反復に基づくため,時間の制約の許す範囲で多数の検討を行うためには解析・設計技術の高効率化が必要である.双方向ビーム伝搬解析技術も光デバイスの高効率な計算を目指して開発されてきた数値解析技術であり,その解析法の性質から大きな問題を小さな問題に分割して計算することが可能である.本研究では,その性質を活用した設計変数の微小変化に対する素子特性の変化を効率的に計算するアプロ―チを新たに提案し,最適設計の高効率化につながる知見を得ることができた.
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