研究課題/領域番号 |
20K22421
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0302:電気電子工学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
Bulgarevich Kirill 国立研究開発法人理化学研究所, 創発物性科学研究センター, 特別研究員 (60880268)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 有機トランジスタ / 単結晶優位半導体 / 大気中蒸着 / パターン化結晶成長 / 表面エネルギーパターン / 単結晶有機半導体 / 空気中蒸着 |
研究開始時の研究の概要 |
The proposed research challenges to develop a simple and "practical" method to fabricate single crystal (SC) organic field-effect transistors (OFETs). It will be based on the recently reported in-air sublimation method in which the SCs grow on the target substrate via the liquid-like melt. It is proposed to use suitable surface energy patterning to limit the formation of SCs to the predefined target locations. In the contrast to conventionally required "hand-crafting" of individual OFETs, this will allow the use of predesigned architecture, thus vastly simplifying the fabrication process.
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研究成果の概要 |
4つのメチルカルコゲノ基を導入したメチルチオ化ピレン(MT-ピレン)はレンガ型積層構造が実現される有望な有機半導体材料として見いだされ、30cm2/Vsの高移動度とバンド的電荷輸送が実験的に確認された。近接昇華法によるルブレンやMT-ピレンなどの単結晶成長が確立され、ルブレンの液相からの結晶成長が確認された。ルブレンでは親/疎水性表面を用いたパターン化結晶成長が実現されたが、得られた結晶は小さくて厚く、OFETアレイとしての実用化は出来なかった。そこで、パターニングの代わりに基板全面を多数の結晶で覆う「間接昇華」という新手法が開発されOFETへの応用可能性が確認された(次期22K14293)。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
30cm2/Vsを超える極めて高いキャリア移動度を示し低電圧で駆動できる有機半導体材料「MT-ピレン」はディスプレイやIDタグへの応用などフレキシブルエレクトロニクスの進展に貢献することが期待できる。また、ピレンの二量体構造からMT-ピレンのレンガ型積層構造への構造変化のような、メチルチオ基の位置選択的導入による「結晶構造制御」は他のペリ縮合多環芳香族炭化水素分子に対しても有効である可能性が高く、新たな高移動度有機半導体材料開発に繋がる。さらに、本研究で開発された単結晶成長のための新手法「間接昇華」法は大面積化が容易で安価なことから近接昇華法や物理気相輸送法などに変わる手法となる可能性がある。
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