研究課題/領域番号 |
20K22429
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0303:土木工学、社会システム工学、安全工学、防災工学およびその関連分野
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
安藤 宏恵 熊本大学, くまもと水循環・減災研究教育センター, 助教 (00880056)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 道路ネットワーク / 脆弱性 / 頑健性 / 媒介中心性 / 最大固有値 / 部分的欠損 / 接続性 / ネットワーク形状論 / Network Science / 防災 / 道路整備 |
研究開始時の研究の概要 |
非常時に重大な機能不全に陥らない道路ネットワークを構築することは,災害に強い社会を形成するために重要な要素の一つである.本研究ではネットワークの繋がり方に着目し,道路特有の性質を持つネットワークにおいて,脆弱性評価の要因となり得る形状的な特徴を見出すことを試みる.形状的特徴の観点から道路ネットワーク整備において効果的な区間や必要な程度を示す指針を確立し,道路整備がもたらす耐災化の向上もしくは低下の効果について明らかにする.
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研究成果の概要 |
災害発生時に深刻な機能不全を引き起こさない道路ネットワークを構築することを目的に,脆弱性の要因となり得る形状的特徴を見出すための分析を行った.規則的なネットワークと道路ネットワークに対し空間的・平面的接続性指標に基づく比較,整理をおこない,道路特有の性質をもつネットワークに有効な指標を明らかにした. そのなかでも道路ネットワーク接続性指標として最大固有値に着目し,接続性向上のためのリンク増強案を最大固有値最大化によって提案した.さらに接続性の観点を考慮した脆弱性評価をおこない,部分的欠損による影響を分析した結果,道路ネットワークにおいて媒介中心性による欠損の影響が最も大きいことがわかった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ネットワークの形状的特徴を表現可能なNetwork Science指標は計算が非常に簡便であり,ネットワーク規模や詳細度の制限も持たないため,あらゆる対象地域に適用可能であること,多くの既存指標が研究されているなどの利点を持つ.しかし,道路ネットワークは交差点に接続する道路の本数が限られることや地理的特徴などの空間的制約が存在する特殊なネットワークであり,これら特有の性質を考慮する必要がある.そのため,一般的な道路ネットワーク位相生成モデルを活用し,格子,ツリー,車輪といった規則的なネットワークと比較したうえで脆弱性に影響を及ぼす因子を明らかにしたことは意義があるといえる.
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