研究課題/領域番号 |
20K22447
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0304:建築学およびその関連分野
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
チェ ホンボク 東京理科大学, 理工学部建築学科, 助教 (60876077)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 溶融亜鉛めっき鉄筋 / 防食効果 / 許容腐食量 / 異種間腐食 / マクロセル電流 / 付着強度 / コンクリート品質 / 異形鉄筋の節形状 / 異種金属接触腐食 / 水セメント比 / 分割鉄筋 / ミクロセル電流 / 圧縮強度 / 単位水量 / 終局加重時変位 / 初期付着応力度 / 亜鉛腐食量 / 純亜鉛層 / 亜鉛/鉄合金層 / 積算電流量 / 残存膜厚 / 標準偏差 / 亜鉛皮膜 / 限界腐食量 / 亜鉛付着量 / 電食試験 |
研究開始時の研究の概要 |
溶融亜鉛めっき鉄筋(以下,めっき鉄筋)は,母材となる鉄筋(以下,母材)の表面に形成された亜鉛皮膜が,犠牲防食効果によって母材の腐食を保護する特徴を有する.しかし,既往の研究では,亜鉛皮膜の膜厚のみを考慮した防食寿命の評価を行ってきた.本研究では,亜鉛皮膜における純亜鉛層と合金層それぞれの防食特性を考慮しためっき鉄筋の耐久性の解明を目的とし,亜鉛皮膜の限界腐食量と腐食挙動を明らかにすることにした.
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研究成果の概要 |
本研究では溶融亜鉛めっき鉄筋の耐久性評価のために、コンクリートの調合要因や鉄筋の腐食条件を水準とした付着性能、防食性能を評価した。その結果、付着性能はコンクリート品質の影響を受けることが確認され、水セメント比および単位水量が小さいほど付着強度が増加する挙動を示した。防食性能は、水セメント比を小さくしてコンクリート品質を上げた条件では亜鉛皮膜の腐食による母材の保護期間が長くなり、亜鉛腐食量が50%に到達するまでは局部腐食が生じない挙動を示した。また、普通鉄筋との接触によって異種間腐食が懸念される条件においても、コンクリートのひび割れが存在しなければ同種間腐食と同程度であることを確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で実施した溶融亜鉛めっき鉄筋の耐久性に関する実験的評価は、亜鉛皮膜における付着性能や防食性能がコンクリートの影響を受けていることを明確に確認できたと考えられる。また、コンクリート条件における亜鉛皮膜の耐久性能を明確に把握することは、鉄筋コンクリート造建築物の耐用年数算定において重要である。このため、本研究の成果はこの点に関する技術的資料を提供しており、本研究によって溶融亜鉛めっき鉄筋の有効活用に際して必要な実質的知見を得られたと考えられる。
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