研究課題/領域番号 |
20K22464
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0401:材料工学、化学工学およびその関連分野
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
渡邉 学 東京工業大学, 物質理工学院, 助教 (50880283)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | XAFS / Levitation / 規則ー不規則合金 / 電磁浮遊法 / 静電浮遊法 / 規則ー不規則変態 / 蛍光XAFS / 電子状態 / 構造 / 電子物性 / 溶融金属 / XAFS |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、X線吸収微細構造分析(XAFS)により、電子構造および内部構造を解明し溶融規則―不規則変態合金の過剰量の起源を解明することを目的とする。過剰量XEは、溶液における物理量Xの理想溶液からの尺度である。我々は、過剰ギブズエネルギーを用いて過剰体積を整理した。その結果、従来の溶液論(正の相関)に従う合金の他に、規則―不規則変態を生ずる合金系では負の相関を生じ、さらに、負の相関は電子数に従うことを明らかにした。本研究では、この相関を解明する為、新たなアプローチとして、電子状態および内部構造の観点から考察することにより、新たな金属溶液論を構築することを目的とする。
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研究成果の概要 |
溶融金属の熱力学過剰量および熱物性値の過剰量の起源を解明するべく高輝度光科学研究センター"SPring-8"のBL01BUにてFe-Pd合金を中心にXAFS測定と浮遊法を組わせ、熱物性、電子状態および構造解析測定を行った。SPring-8が所有するガス浮遊ジェット炉を用いた溶融状態の保持を行うことができた。また、浮遊法を用いた密度および粘性測定により、過剰体積と金属間化合物を反映したクラスターの存在が示唆された。また、放射率測定により電子状態との相関性についても考察することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、規則ー不規則変態を生じる合金の溶融状態の過剰体積と過剰ギブズエネルギーとの間の負の依存性について、高輝度光科学研究センターSPring-8にてXAFS測定および浮遊法により熱物性測定を行った。XAFS測定では電子状態と構造情報の取得を目的に研究を行った。浮遊法を用いた熱物性測定は順調に行うことができ、溶融Fe-Pd、Ni-Ti合金、Au系合金などの密度、放射率、熱容量、熱伝導率および粘性測定を行うことができ、これらの物性値から過剰量との相関性について議論し、新たな溶液モデルの提唱に成功した。このような溶液モデルは、従来報告がなく学術的意味がある。
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