研究課題/領域番号 |
20K22475
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0401:材料工学、化学工学およびその関連分野
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研究機関 | 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構 |
研究代表者 |
阪田 薫穂 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 博士研究員 (80514215)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 軟X線吸収分光 / 電気化学反応 / 光触媒 / リアルタイム測定 / 固液界面 / 軟X線吸収分光法 / 表面化学 / リアルタイム観察 |
研究開始時の研究の概要 |
水分解用光触媒と溶液の界面近傍における放射光軟X線の吸収スペクトルを、触媒の動作中に秒オーダーの時間分解能で連続測定することで、触媒表面の原子レベルでの形状と触媒活性の相関について明らかにする。そのために、電気化学反応中の触媒反応をX線吸収分光測定できるセルを作製し、反応のリアルタイム追跡を行うことで、電極/電解質溶液界面での触媒表面の電子状態や構造について解析を行う。
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研究成果の概要 |
電気化学反応中の半導体光触媒反応を軟X線吸収分光測定を行えるセルを作製し、蛍光収量波長分散型軟X線吸収分光法を用いてoperando測定を行った。本研究を通して、半導体光触媒の固液界面における表面の電子状態がどのように触媒活性に影響を与えるかについて、知見を得ることを目的としている。試料セルは溶液と触媒の界面近傍の蛍光X線を観察できるような構造とした。電位掃引中および光照射時のTiO2の酸素発生反応について、O K吸収端やTi L 吸収端の測定を行った。その結果、O K吸収端の観察に成功し、TiO2を電極に担持した場合は、電位掃引や光照射の有無で、O K吸収端のピークに変化が確認できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
軟X線吸収分光は化学種の同定や金属酸化物半導体の電子状態の観察ができる強力な手法だが、通常は真空中での測定に限られるため、電位を印加した状態で固液界面の光触媒反応時の電子状態をoperando解析した研究はこれまでにほとんど無く、特色がある。さらに、本研究では、触媒と溶液の界面近傍における軟X線の吸収スペクトルを,触媒の動作中に秒を切る時間分解能で連続測定することで、電気化学測定中の光の照射のon/offや電位の掃引に対する、半導体光触媒電極表面の非定常な反応過程についての知見が得られることが期待される。
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