研究課題/領域番号 |
20K22476
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0402:ナノマイクロ科学、応用物理物性、応用物理工学およびその関連分野
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研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
大柳 洸一 岩手大学, 理工学部, 助教 (50881223)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | スピン流 / スピントロニクス / 常磁性絶縁体 / 磁気抵抗効果 / 磁性ガーネット / 常磁性体 / スピンホール磁気抵抗効果 / 磁性 |
研究開始時の研究の概要 |
スピントロニクス分野では、電子の持つ電荷の自由度に加えスピンの自由度をも利用した電子デバイスの開発が行われている。本研究では、近年、優れたスピン流輸送特性を示すことが明らかとなった常磁性絶縁体と金属の界面に着目し、常磁性絶縁体を用いたスピントロニクス現象の開拓を行う。常磁性絶縁体/金属接合系では、伝導電子スピンと局在スピンの間のスピン交換によって磁気抵抗効果が生じると考えられる。本研究ではこの磁気抵抗効果を用いた常磁性体/金属界面でのスピン注入効率の定量評価手法を確立し、常磁性体へのスピン注入メカニズムの解明を目指す。
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研究成果の概要 |
常磁性絶縁体が優れたスピン輸送特性を有することが近年、実験的に明らかになり、注目を集めている。しかし、常磁性絶縁体のスピン物性についての理解は進んでおらず、特に金属との界面におけるスピン交換はデバイスの性能を決める重要なパラメータであるが、これまで原理の解明や評価手法の確立が行われていない。そこで本研究では、強磁性体で用いられていた手法を常磁性絶縁体に利用することで常磁性絶縁体/金属界面におけるスピン交換のメカニズムの解明と評価手法の確立を行い、常磁性絶縁体をスピントロニクスで利用するための基盤構築を目指す。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的な意義は、常磁性絶縁体へのスピン注入メカニズムを解明することにある。常磁性絶縁体は優れたスピン輸送特性を有しているが、この性質を利用するためには高効率にスピン流を常磁性絶縁体へ注入する必要がある。特に、電気的な制御が可能であるため、金属電極を用いたスピン注入は重要である。本研究によって常磁性絶縁体の磁化と金属中の伝導電子スピンの間のスピン交換メカニズムが明らかになったことで、常磁性体へのスピン注入効率向上に向けた指針を得ることができた。
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