研究課題/領域番号 |
20K22481
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0402:ナノマイクロ科学、応用物理物性、応用物理工学およびその関連分野
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
道根 百合奈 電気通信大学, レーザー新世代研究センター, 特任助教 (00873358)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 気体光学 / 光学素子 / レーザープラズマ / 高強度レーザー / 損傷閾値 / 回折格子 / 回折光学素子 / 集光光学素子 / 大気圧プラズマ / 光学損傷 / オゾン |
研究開始時の研究の概要 |
現在、高出力レーザーが物質に照射された点からのアブレーションによるデブリが、システム最終光学素子となるレンズに付着し、汚染・損傷の原因となることが問題となっている。また高強度レーザーによる極端紫外光発生やレーザー粒子加速システムが社会実装段階に入っており、レーザー光に対して高い耐力があり、かつ真空内で使用できる長寿命の集光システムの開発が急務となっている。そこで本申請研究では、これまでに申請者を中心として開発された大気圧環境化で動作するオゾン混合ガスを媒体とする集光光学系を発展させ、真空環境下で高強度レーザーを集光でき、応用上のデブリ問題を完全に解決できる手法の開発を行う。
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研究成果の概要 |
高強度レーザー光の応用は、これまでのレーザー加工や表面処理などのエネルギーを光線的に使用する応用から、高エネルギー光子発生や、レーザー加速、中性子発生など真空中での新しい応用に向けて具体的なシステム設計が進んでいる。そこで本研究では真空環境下で高強度レーザーを集光でき、応用上のデブリ問題を完全に解決できることを目指した、オゾン混合ガスを媒体とする集光光学系の開発を行った。0.001Torr以下の真空中で大気圧程度のオゾンガス領域を数100us程度の時間保つ構造体と、希ガスを混合させた高圧オゾン生成装置を開発し、集光に必要なオゾンガス中での大振幅密度変調の書き込みを実証した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
レーザーをターゲットに集光することで生じる融解物(デブリ)は、レーザーの集光素子に付着し、汚染や損傷の原因になることから、解決が望まれている。現在は交換可能なシールドガラス等が使われることが多いが、根本的な解決になっていない。オゾン素子は我々のオリジナルなアイディアと技術であり、真空中で実現できれば、デブリ問題の完全解決を図ることができる。また、気体中の大振幅密度波形成の物理は、学術的に見ても高い独自性を持っている。気体媒質のサイズは1mm角程度もあれば、そこに粗密波を励起して10J級のレーザーでも十分制御することが可能になる。
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